2023/06/19 コラム

人気俳優・永山絢斗さんは今後どうなる、東京地検の「月表」から予測

■大麻取締法違反は罰金刑の選択肢がない

人気俳優の永山絢斗氏が6月16日、大麻所持で逮捕された。6月30日には映画『東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編』が公開予定で、かつ来年のNHKの大河ドラマ『光る君へ』に出演予定だったそうで、芸能ニュースは盛り上がっている。傍聴マニアでもある私は直ちにこう思った。

「大麻取締法違反は罰金刑の選択肢がない。処罰されるなら懲役刑だ。所持量などにもよるが、懲役6月、執行猶予3年が、まあ、基本の相場か。罰金刑の選択肢があれば罰金ですみそうな事件は、多くが不起訴のはず。大麻の起訴率ってどれぐらいだっけ」

情報公開マニアでもある私は、裁判傍聴を深めるため、2006年から東京地検に対し「被疑事件罪名別月表(げっぴょう)」の開示請求を、途中少し抜けはあるものの、し続けてきた。

大麻を所持していたのは目黒区内の自宅。逮捕したのは警視庁。ならば事件は東京地検の扱いになる。一般的には、6月末中か遅くとも7月中には起訴されるはず。なわけで東京地検の月表から「大麻取締法違反」の既済(きさい)人員を見てみた。まずは2022年6月分。

公判請求 58人
不起訴  36人
 うち起訴猶予  21人
   嫌疑不十分 15人

7月分は以下。

公判請求 66人
不起訴  23人
 うち起訴猶予  11人
   嫌疑不十分 11人

公判請求とは正式な裁判への起訴だ。不起訴のうち嫌疑不十分がけっこうある。「A男宅にA男とB子がいて、B子のバックに大麻があり共同所持で2人とも逮捕したが、どうもA男はぜんぜん知らなかったらしい」なんてケースかな。

そんなことを思っているうち、永山絢斗氏は再逮捕されたとの報道が。不起訴の可能性は薄いかも。公判請求されたらたいへんだ!なにがたいへんかって…。

傍聴席38席の通称「警備法廷」を使うに違いない。記者席が20席近く取り置きされ、情状証人のために1席か2席。残り10数席が抽選にふされる。当たり券10数枚のところへ数百人が押し寄せる。大半は、テレビの各番組、各週刊誌などに動員された社員や家族や友人、それと“並び屋さん”たちだ。日当2千円とか、何回か並んだら人気番組のスタジオ観覧権を得るとか、いろんな形があるそうだ。

1社が当てすぎて、当たり券が余ることも起こる。「抽選はあんなに大行列だったのに、法廷内は、あれっ、傍聴席に空席がいくつも…」、それは“あるある”だ。

ドライバーWeb編集部

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