2023/01/31 コラム

トラックドライバーは見ている! 普通車の要注意車両、その特徴とは

何が迷惑なのか、おわかりだろうか?

同じ交通環境にいながら、機動力の高い普通車やバイクと、大型トラックの間には意外と大きな溝がある。自分もプライベートでは普通車乗りだから敵視する立場ではないが、普通車にとっての普通の動きや操作が、トラック乗りをはっとさせる場面は多い。今回はそんな気になる(注意すべき)普通車の動きなどについて、トラック野郎目線から語らせてもらいます。

①交差点通過の直近、直後に追い抜く隣り車線の普通車

視点の高いトラックに乗る前はあまり意識しなかったことに、“交差点の直前直後は1車線当たりの道幅が非常に狭くなる”というのがある。例えば片側2車線だった道に、交差点付近で右折レーンが出現する。道の総幅は同じなのに2車線が3車線になるのだから当然だが、高い運転席から見るとそれが視覚的によくわかる。


●片側2車線が交差点で3車線になる一例。普通車では側方を通行できる車線幅ながら、大型車や4トンワイドの中型車(車幅約2.5m)でははみ出さざるを得ない。写真は甲州街道(国道20号)高井戸以西の区間だが、他に関東都心では環七や環八、新青梅街道などが似たような道幅で走りづらい区間が多い印象

車幅のある大型・中型トラックでは、急に道幅の狭まるこの交差点直前直後が要注意箇所だ。片側が急に3車線になった影響で、大・中型トラックははみ出さざるをえない道幅になるので、隣に並走するクルマがいないように速度を調整して進入&通過するのを心がける。だが、なぜかここぞとばかりに隣り車線を後方からやってきて、この箇所で追い抜こうとする普通車がいたりする。

こうなると、まさに車両同士の間隔はギリギリだが、普通車側からしてみれば「隣りの車線にはみ出してくるな」とばかりホーンを鳴らしてきたりもする。自車の車線の走行を侵害するなとの主張も込めているのだろう。だが、物理的には致し方ないのだとわかってくれないので、こちらはヒヤリとする。そして、交差点で追い抜きをかけるのは概して危険だと知って欲しいのだ。交差点直前は幅の広い車両の車線はみ出しだけでなく、対抗車線の右折車やバイクが慌てて直前を横切ってくる可能性もある。交差点付近は、穏便に通過していただきたい。

②脇道に入る手前で、思いのほか停止時間の長い普通車

幹線道は流れのいい区間も多い反面、沿線に商業施設や娯楽施設も多く、立ち寄り箇所が多いのが注意点。そのため片側2車線道路なら中央(右)寄りを走るのが賢明かもしれない(ただし、右車線が急に右折レーンになる場合もあるので、一概には言えない)が、自分の左折箇所が近づいていたら、左車線を走ることとなる。その場合は沿線の施設に入る普通車に注意が必要だが、特に沿線施設進入前、思いのほか本線上で一時停止の長い車両がいたりするので注意が必要だ。横切る歩道に歩行者がいて一時停止というのならこちらも想定可能だが、左折前の本線上で、進入する施設の駐車場の様子確認のために停止といった場合もあるから、注意が必要。特にこうした車両、先の見通しを読まない高齢者の”紅葉マーク”、”初心車マーク”などに多い気がする。

そして高齢者になるほど、動体視力の減退や視野が狭まる傾向があるので、それを見越して後方車は対処する必要がある。そのほか、車線内でのふらつき、車線変更や本線進入時などの緩慢な操作や急な操作にも気をつけたい。

ドライバーWeb編集部

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