2021/02/26 ニュース

新型キャシュカイ搭載!じゃない……日産が発表した熱効率50%を実現可能な次世代e-POWERってどんなもの?



新型キャシュカイのVCターボじゃないの!?

開発中の次世代e-POWERの発電専用エンジンの仕様は、1.5Lの3気筒ターボで、既存のe-POWER用の1.2L自然吸気エンジンと比べてロングストローク化が図られているという。
1.5Lターボといえば、2021年夏に欧州で発売予定の新型キャシュカイへの搭載が予定されるVC(可変圧縮比)ターボがそれに当たる。かと思いきや、キャシュカイに搭載されるターボエンジンはまだ、熱効率50%には至らないという。

NISSAN_Future_ePOWER

キャシュカイに搭載する発電用のVCターボエンジンについては、欧州市場における使用環境などに最適化させているという。これには、より高い車速域での走行による電力消費をまかなう上での効率化が図られているということだろう。可変圧縮比を採用することは、圧縮比が固定のものよりも回転を上げずに高出力が得られるため、環境負荷の低減も図れる。

VCターボなe-POWERも!新型キャシュカイ世界初披露 2021年夏に欧州市場で発売|日産自動車|

ここ数年の間はまだ完全定点運転の次世代e-POWERにはならないということだ。熱効率の向上はエンジンだけでは成し得ない。バッテリーを進化させなければならないのだ。ハイブリッド車であるe-POWERではバッテリーにも高効率化(搭載サイズや充電容量を含む性能)が求められ、それらとともに完全定点運転による熱効率50%を目指す。まずはその足がかりとして、実験により成果が得られたことを公表したというわけ。

ともあれ、e-POWERはピュアEV同様に胸のすく力強い走りを持ち合わせており、新型ノートなど最新の現行モデルではエンジン制御もかなり進歩し、静粛性も向上している。熱効率を高めた次世代e-POWERは、カーボンニュートラルを目指す環境負荷低減策以外に、どのような価値をユーザーにもたらしてくれるのか。非常に楽しみである。
 

ドライバーWeb編集部

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