2020/11/17 コラム

兵庫県知事がUターン違反。ゴールド免許じゃなくなるし、臨時認知機能検査を受けることに?

兵庫県知事「ゴールド免許でなくなるの残念」


奇妙に続くってことはある。若手人気俳優の伊藤健太郎さんが10月28日、Uターンで事故って逃げ大騒動になった。それから間もない10月31日、今度は兵庫県の井戸敏三知事が禁止場所でUターン違反をし、パトロール中の警察官から取り締まりを受けた。以下は11月10日付け神戸新聞の記事だ。

〈交通違反の井戸知事「ゴールド免許でなくなるの残念」 会見で反省〉
 兵庫県の井戸敏三知事は10日の定例会見で、10月末に転回禁止に指定されている道路でUターンし、交通反則切符(青切符)を切られたことについて、「明らかに私の不注意でミス。しっかりと反省したい」と述べた。
 井戸知事は違反について、「従来通ったことのない道に行き着き、Uターン禁止(の標識)を見過ごしてしまった」と経緯を説明。反則金は既に納付したとした上で、「何十年も続けてきたゴールド(免許)でなくなるのが残念。自分の不注意を悔いている」と話した。
 捜査関係者によると、井戸知事は10月31日、私用で乗用車を運転中、神戸市中央区の転回禁止が指定されている交差点でUターン。パトロール中の葺合署員に交通反則切符を交付されたという。事故などは起こしていないという。 (https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/202011/0013854635.shtml

おっしゃるとおり、井戸知事は次の運転免許更新において、このUターン違反1件のせいで、いわゆるゴールド免許でなくなる。ブルー免許になる。更新時講習は30分500円ではなく1時間800円になる。任意保険の掛け金が数千円か高くなったりもする。

でも、そういう実利面を除けば、ゴールド免許に何ほどの価値があるのかと私は思う。5年間を無事故・無違反でいれば優良運転者、ゴールド免許という制度は2006年に始まった。そのときからずっと「最強のゴールド免許=ペーパードライバー」と言われ続けてきた。通勤や仕事で毎日かなりの距離を運転する人も、ペーパードライバーも、まったく同列なのである。前者は大したもんだ、ゴールド免許にダイヤモンドをちりばめてあげよう、とはまったく考えない。

また、交通違反の検挙率は極めて低い。同じような違反をしていても、取り締まりを受けるかどうか、運に左右されるところが大きい。日々違反運転をしながら、取り締まりを受けないがために「無違反」とされゴールド免許って、それでいいの? まぁね、世の中にはいろんな考え方がある。ゴールド免許を誇りとする人もいるようだ。でも私はゴールド免許をあがめない。

兵庫県警の高齢運転者対策によれば「臨時認知機能検査」を受けることに?



そんなことより気になるのは井戸知事の年齢だ。兵庫県のWebサイトにあるプロフィールによれば、井戸知事は「昭和20年8月10日」生まれだ。昭和20年=1945年。その8月、広島と長崎にアメリが原子爆弾を落とし、日本が無条件降伏した。たいへんな時期に生を受けたのですね。

それでだ、兵庫県警のWebサイトに「高齢運転者対策の推進に関する規定の整備について」(https://www.police.pref.hyogo.lg.jp/traffic/license/kaisei290312/index.htm
)というのがあり、こう書かれている。

75歳以上の運転免許を保有している方が、「認知機能が低下した場合に行われやすい一定の違反行為(基準行為)」をした場合、臨時認知機能検査を受けることとなります。

「一定の違反行為(基準行為)」は18種類もある。速度、駐車、飲酒、無免許・無資格運転を除くほとんどの違反といっていい。逆に言うと、速度や駐車等は認知機能には関係ないってことなんだね。ちょっと興味深い。


●兵庫県警のWebサイトの「高齢運転者対策の推進に関する規定の整備について」より抜粋

Uターン違反は「一定の違反行為(基準行為)」のうち4番目の「横断等禁止違反」に当たる。だから? そう、井戸知事は「臨時認知機能検査」を受けることになるのだ。その結果、「認知機能が低下しているおそれがある」「認知症のおそれがある」とされたら「臨時高齢者講習」を受けることになる。

講習の様子とかいちいち報道されたら「知事として大丈夫なのか?」って話になりかねない。もし不安があるなら、臨時認知機能検査の通知がくる前に記者会見をおこない、「クルマは一瞬のミスで凶器になります。今回の違反をきっかけに、私もそろそろ運転免許を返納(申請取消)することとしました」と発表したらいいんじゃないか。なーんて余計なお世話ですよね、すみません~。

〈文=今井亮一〉

ドライバーWeb編集部

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