2024/03/01 コラム

【キーマンに直撃!】復活の「ロータリーエンジン開発グループ」、その狙い

パワートレイン開発本部 パワートレイン技術開発部 RE開発グループ マネージャー 日高弘順さん



■水素ロータリー、そして動力源としての可能性は

ーー マツダは水素ロータリーについて、いったん技術開発の完成を見ています。現在の状況は?


●RX-8 ハイドロジェンRE。水素を燃料として駆動用ロータリーエンジンを回す技術を2008年まで開発していた

日高:技術開発はいったん棚入れしている状態です。

ーー 今は何もやっていない?

日高:今後水素インフラの整備状況を注視して、水素の活用の可能性が上がってくる見通しが立てば、それに合わせて取り組んでいきます。

ーー トヨタから「水素を一緒にやろう」という動きは?

日高:S耐などの場でそういった声が出ているのは聞いています。ただ、今は具体的なものは何もありません。

広報:トヨタさんとはいろいろな面で協業していますが、この件に関して具体的なものはありません。

ーー 今回の再結成については、「REを発電機用として」と広報発表にありますが、動力源としての可能性はあるんでしょうか?

日高:(期待の)声があるのは重々知っています。発電機用がうまくできればそちらにシフトしていけるというふうに私は思っています。けっしてやらないというわけではなくて。ベースとなる技術は発電機用も駆動用も一緒で、違いを見つけていってそこにどう対応していくかなので。2ローター化にしてもそうですね。今はやはり発電機用としてやっていくべきなのかなと思っています。

あとは、ロータリー(の開発・量産)を継続すること。今回は(生産終了から)間が空いたので盛り上がってもらえたのかもしれませんが、とにかく継続するということが一番大事だと思っています。

〈聞き手/まとめ=戸田治宏 写真=佐藤正巳〉

ドライバーWeb編集部

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