2023/04/21 コラム

マツダ新ロータリーエンジン「8C」連装計画!! 次世代燃料スポーツカー「RX-9」誕生の可能性は

マツダは諦めていなかった



■水素やカーボンニュートラル燃料の可能性あり

時代は再び、大きな転換期を迎えている。それが、次世代燃料を活用する内燃機関の研究開発だ。

今回「AUTOBILE COUNCIL」の出展車両の中に、2010年代に欧州や日本の官公庁向けなどに販売された「マツダRX-8ハイドロジェンRE」の姿もあった。


●マツダRX-8ハイドロジェンRE

筆者は同モデルを、マツダR&D横浜の基点に首都高速や一般公道で試乗しているが、運転中でも車内のレバーひとつで、ガソリンと水素を切り換えることができた。ただ、水素燃料になると、一気にパワーとトルクが落ちる印象だった。

この点を今回、ロータリーエンジンのエンジニアに話すと「今の技術ならば、(他社が水素燃料で実施しているような)燃料をリーンにしたり、過給することでドライバビリティが上がる」と指摘する。

マツダ社内では、ロータリーエンジンを水素で回す研究開発が引き続き行われているようなのだ。また、カーボンニュートラル燃料などについても可能性はあると考えられる。ロータリーエンジンはエンジン内の気体の流動性が高く、様々な燃料の燃焼をうまく行えることがレシプロエンジンに対するアドバンテージだからだ。

最後に、ロータリーエンジンの今後の期待を聞くと、「スポーツカーとしての量産」を挙げた。

運動特性を重視したエンジンレイアウトが可能なロータリーエンジンは、次世代燃料と電動化技術を活用した、「8C連装」スポーツカーという夢へと着実につながっていく。

〈文=桃田健史〉

ドライバーWeb編集部

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