2023/04/21 コラム

マツダ新ロータリーエンジン「8C」連装計画!! 次世代燃料スポーツカー「RX-9」誕生の可能性は

マツダは諦めていなかった

■発電用に開発されたものではなかった!?

「もともとは、これ専用に開発していたわけではなく、クルマ用のエンジンとして企画がスタートしている」。

マツダ入社以来、ロータリーエンジン開発一筋のベテランエンジニアが、新型ロータリーエンジン「8C」についてそう話す。彼が言う「これ専用」の「これ」とは、「MX-30 e-SKYACTIV R-EV(欧州仕様車)」のことだ。

「MX-30 e-SKYACTIV R-EV(欧州仕様車)」は2023年1月、欧州ベルギーのブリュッセルモーターショーでワールドプレミアされた。今回、「AUTOBILE COUNCIL」(2023年4月14日~16日、於:千葉県幕張メッセ)での展示は、同モデルの日本初公開となるが、日本仕様の販売計画などについては未発表だった。


●MX-30 e-SKYACTIV R EV

世界が同モデルに注目しているのは、発電機用のロータリーエンジンを搭載している点だ。「MX-30 EV MODEL」の航続距離を伸ばす、いわゆるレンジエクステンダーである。

さらに、外部からの充電が行えるプラグインハイブリッド車(PHEV)であることが最大の特徴だ。レンジエクステンダーでPHEVという電動車の形態は極めて珍しく、そうしたアレンジを量産化するのが、いかにもマツダらしい。


●8C型ロータリーエンジンを、高出力モーターとジェネレーターと同軸上に配置することでコンパクトなパワーユニットを実現。ちなみにロータリーエンジンはジェネレーターとつながるが、モーターとは直結せず駆動力としては利用しない。あくまでも発電に徹するシリーズ式ハイブリッドシステム

一方で、「MX-30 e-SKYACTIV R-EV(欧州仕様車)」でロータリー復活を強調する各種メディアに対して、ユーザーの中には「あくまでも発電機用であって、これをもってマツダロータリー復活と言い切ることに違和感がある」といった声も見受けられる。

ロータリーエンジンをクルマのエンジン本体として搭載してこそ、マツダロータリー復活と呼ぶべきだ、という気持ちが強い人が少なくないのだろう。

そうしたユーザーの期待を肯定するような「8Cの真実」が今回、明らかになった。

ドライバーWeb編集部

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