2022/12/16 新車

タントがマイナーチェンジで絶好調! どこがライバルに劣っていた? “その差”をダイハツが分析

ファンクロスで逆転を狙う

2022年10月3日にビッグマイナーチェンジを実施したタント。アウトドア系のファンクロスをシリーズに加え、発売1カ月時点では約5万台を受注(月間販売目標台数1万2500台の約4倍)と絶好調である。

もともと2022年4月から9月までのトータルの販売実績(届出台数)では、1位のホンダ N-BOXが8万6876台、2位のスズキ スペーシアが4万8905台、3位はダイハツ ムーヴで4万3926台(ムーヴ キャンバス含む)、タントは4位の3万8735台と、ライバルに差を付けられていた。

そこで新型タントの商品企画を担当した岩舘朋子氏に、ライバルに対してタントが足りなかった部分について伺った。

【画像】タントの新機種「ファンクロス」とは

■何が劣っていた?

岩舘:もちろんN-BOXは非常にいい商品というのはあるのですが、大きく商品面での負けが1つあったということと、弊社とホンダさんの軽のラインアップ戦略の違いというように大きく2つ要因があると思っています。

商品のところでいうと、やはりもともと一番大きかったのがエクステリアの部分。特にカスタムが課題でした。タント カスタムとN-BOXカスタムとを比較して購入されるお客様でいうと、改良前のタント カスタムは押し出し感がもの足りないというご意見がけっこうありました。そのためN-BOXボックスをお選びになるという方がけっこういらっしゃいました。そこで、今回はかなり力を入れてマイナーチェンジしました。

もう1つの側面。やはり私たちは軽でラインアップをそろえる、小さいところから大きいところ、それと商用車まで、全部そろえております。一方でホンダさんは、基本FFベースで、N-BOXやN-WGNを中心に、それとN-VANなどもありますけれども、Nシリーズのなかで、基本N-BOXが中心という戦略の違いもあります。

そのため、ダイハツで軽を買おうと思っていただいているお客様のなかで、他のクルマがなければタントを買うような方も、ダイハツ車のなかで迷って、結局他のモデルを選ぶというような方もいらっしゃいます。ですので、そういった戦略の差というのもあるのかなと思っております。

スペーシアに対しては、少し前まで販売台数で負けていましたが、そこは正直、アウトドア系のスペーシアギアが入ってきてからの台数上昇がけっこう大きいかなと思っております。今回、このタント ファンクロスの発売によっていい戦いができるのではないかと。

もともと弊社でいうと、アウトドア系にウェイクがあり、ファンクロスの発売を前に生産終了となりましたが、従来はタントとは別の車名でやっていました。今回、このファンクロスがタントという車名の傘に入りますので、そこで逆転したいなと思っています。

◇◇◇

三菱自動車がデリカミニを投入する意味もよくわかる…。背が高く、スライドドアがついているだけじゃ売れない時代なのだ。

〈文=ドライバーWeb編集部〉

ドライバーWeb編集部

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