2023/03/25 カー用品

GRヤリスで積み重ねたデータを最高の技術で還元|Kansaiサービス|

車名が同じであってもグレードやエンジン、トランスミッションの違いによって走りのテイストが明確に差別化されたモデルは少なくない。その違いを「個性」と捉え、それぞれの長所を引き出すチューニングを施すのが、老舗のプロショップとして国産スポーツカーの進化と対峙してきたKansaiサービスだ。
 
例えばS660なら6速MTとCVT、兄弟車でも、GR86とBRZをそれぞれデモカーとして導入。ノーマル状態で丹念に走り込むことで課題を洗い出し、コンセプトを立ててチューニングを施していく。
 
その開発プロセスはGRヤリスも同じ。最上位のRZハイパフォーマンスに加え、ダートのトラクション性能を重視したトランスファーやラリー/ダートラ用の小径タイヤに対応するフロントブレーキなど、モータースポーツへの参戦を考慮したアイテムを備えたRCを増車した。
 
RZハイパフォーマンスベースのデモカーは、ショートホイールベースのコンパクトボディにハイチューンの直3ターボエンジン+4WDシステムを組み合わせた「痛快ハッチバック」の魅力はそのままに、ノーマルでもの足りなさを感じる部分を補い走りの楽しさを底上げした。
 
エアロパーツのコンセプトは「ボディへなじむシンプルスポーティ」。腰高感を解消するフロントリップとサイドステップ、バンパーサイドのアクセントになるフロントカナード、リヤビューを引き締めて整流効果も高めるリヤゲートスポイラーのいずれも、後付け感のない純正オプションのような一体化と品質を実現。
 
エンジン関係はHKSパワーエディターでブーストアップ。エキゾーストシステムは、同じくHKSスーパーターボマフラーをセットし、足とブレーキも強化。ふだん使いからサーキット走行までこなせるオールラウンダーに仕上げた。
 
ストリートユース主体のRZハイパフォーマンスの開発過程で培った知見を基に、人馬一体感や走りの痛快さに主眼を置いて仕上げたのがRCベースのデモカー。エンジン制御は純正ECUからMoteCのM142に替え、G16E-GTS型エンジンをより緻密に制御する。
 
LSDは前後ともクスコのタイプRS、冷却系はHKSのエンジンオイルクーラーとRタイプインタークーラーを装着し、サーキット走行のトラクション確保や熱対策も万全だ。
 
ストリートとサーキット、両極のチューンで積み上げた成果を、さまざまな趣向や仕様に反映してくれる。
 
KansaiSV


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あれこれ盛らずに要所を押さえて魅せる術は老舗チューナーならでは。その一例が、リアゲートスポイラー(6万8200円)。整流効果を高め、フェンダーまわりのボリュームに対してやや寂しい上半身に躍動感を与えてくれる。同じテイストのサイドステップ(6万3800円〜)も設定。
 
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純正バンパーのロアスポイラーよりひとまわり大きなフリッパーが腰高感を解消するフロントリップ(4万4000〜7万9200円)。バンパーサイドに躍動感を与えるフロントカナード(2万8600〜5万2800円)。どちらもFRPとカーボン仕様を設定。ボールロックタイプのけん引フック(1万2100〜1万6500円)は、フック部をロストワックス製法、エクステンション部をスチールの削り出しとして十分な強度を持たせた。
 
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1.6L直3ターボのG16E-GTS型ユニットはカプラーオンのお手軽ブーストアップからフルコンを使った高度な制御まで、幅広いチューニングに対応。ボディ剛性を高めるタワーバー(2万3100円)はKansaiオリジナルで、通常のシャフト形状のものに比べ3倍の強度がある。独自の「アルミ目の字オーバルシャフト」は軽量かつ堅ろうで、ボディにかかる負担を抑える。
 
〈文=湯目由明〉

■問い合わせ先
Kansaiサービス
TEL:0743-84-0126
https://www.kansaisv.co.jp

ドライバーWeb編集部

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