ちょっと古いJeepをふだん使いの相棒とする 静岡県浜松市に店舗を構える、Jeep専門ファクトリーが「トランプカー スクエア」。
取り扱うモデルは最新のJL型ラングラーまでを含めJeepシリーズ全般となるが、代表の松田修二さんが個人的な趣向も含めて提案するのが、自らも愛車として乗り続けている2世代前のTJ型ラングラーだという。
「エンジンからの振動や音、ステアリングを通して伝わってくる路面の感触、ややハードな乗り心地など、快適性という面では旧世代の自動車そのものです。でもそこがこのモデルのならではの味。古きよき時代のJeepの感触を残しつつも、現代の路上で過不足なく走れ、同時に壊れにくい今どきのJeepに近い性能を得ることができる。その狭間にあるのがTJ型ラングラーです」と松田代表。
仕事の前や帰り道にフラリと愛車を走らせに行くことが、楽しみのひとつでもあるという。ついつい遠回りしてしまうこともしばしば。目的地への単なる移動手段ならば、国産の乗用車などでも事足りるが、走らせること自体が楽しく、そこに充足のひとときを得られるのがこのモデル最大の魅力なのだ。
なお、トランプカー スクエアでは、TJ型を後の時代へと残すために内外装からエンジンまわり、駆動系やサスペンションに至るまで徹底的に仕立て直した販売形態も行っている。ベースの固体は自社で販売した経緯を持つ管理車両、もしくはフルノーマルの程度のいいものを基に手がけるので、TJ型に興味をお持ちの人はぜひ相談してほしい。
「ちょっと古いJeepをふだん使いの相棒としてサラりと乗る……」。なんだか、とても夢のある選択ではないか?
●ふだんのドライブが冒険の旅へと変わっていく。そんなワクワク感が得られる数少ないモデルがTJラングラーなのだ
●悪天でも躊躇することなく乗り出せ、汚れもサマになるジーンズのようなクルマがJeepの魅力。JLとともにランデブーを楽しむ
本来の姿にノイズを入れない絶妙なパーツ選定 WRANGLER TJ ●コイルスペーサーによるリフトアップなどふだん扱いをテーマにカスタマイズ。なお、32インチタイヤを取り巻くオーバーフェンダーはブッシュワッカー製
●上下で分割式のドアは、アッパードアをスライダーウインドー内蔵タイプに変更した。普通のクルマにはない雰囲気がイイ!
●ステアリングはナルディクラシックの36φに変更。現在のクルマではあまり見かけない切り立ったダッシュボードデザインが新鮮に写る
●ロングドライブでの快適性を考慮し、シートは左右ともにアフター品のリクライニング式のセミバケットタイプに変更している
Jeepを肌で感じられるTramp Gallary ●ユーザーからの修理依頼車両を大切に保管する場所として、そして販売車両の展示スペースとして活用されているトランプカー スクエアの店内。ウッドとアイアン家具を組み合わせた居心地のいいスペースが、ジープシリーズの魅力をより一層際立たせている。ここでは同社こだわりのオリジナルパーツ類にも触れられる
●自動車用のウルトラスエードなどを用いたオリジナルシートカバー作製サービスも展開。生地は約1000種類のなかから選んでオーダーできる
●コンチョボタン付きのキーホルダーのほか、フロントドアの開き具合を任意で調整できるベルト状のストラップなどの小物類も扱っている
●やや大ぶりなオリジナルトートバッグは男性が肩にかけてジープから降り立つ姿を描いてデザインされた。黒の持ち手もスタイリッシュ
最新にTJの味わいを このJLは純正のスナッズベリーカラーのモデルをベースにルーフをベージュ色で仕上げたデモカー。これはかつてTJに設定されていた「シエナパールコート色&ベージュトップ」モデルをモチーフにコーディネートした1台。松田代表のセンスのよさが伝わってくる!
●フロントシート後方からキャビン内全面を就寝スペースにアレンジできる、JLアンリミテッド用のオリジナルベッドキットも用意している
〈文=鈴木克也 写真=水川尚由〉
■問い合わせ先
トランプカー スクエア
TEL:053-431-3123
http://trampcar.com/営業時間:10:00〜19:00 定休日:月曜日、火曜日