レクサスは6月5日、新型「LBX」を世界初公開した。LBXとは、「Lexus Breakthrough X（cross）-over」を意味し、コンパクトなサイズでありながらも存在感のあるデザインや走りを訴求する、新しいコンパクトラグジュアリーモデルだ。
【画像】新しいフロントフェイス！新型LBXを写真で見る（102枚）ボディサイズは、全長4190mm×全幅1825mm×全高1560mm、ホイールベースは2580mmとレクサス車のなかでもっともコンパクトだ。車両のベースには、レクサスとして初となるGA-Bプラットフォームを採用。LBXに採用するにあたっては、ドライバーの着座位置を下げることで重心高と全高を下げつつも十分な室内空間を確保、さらにトレッドを拡大することでワイド＆ローなスタンスを実現。また、クラスを超えた大径タイヤ（225/60R17 or 225/55R18）を採用しながらも、最小回転半径は5.2mと取り回しのよさにもこだわっている。ほか、ボディ剛性の向上など、高い操縦安定性や安全性能を実現。
エクステリアでは、スタンスのいいダイナミックなプロポーションが見どころだ。フロントフェイスには、「ユニファイドスピンドル」と呼ばれる新デザインが採用されている。これは、2003年の「LF-S」での「レゾリュートルック」に原点回帰した意匠だという。その特徴は、低い位置に配置されるラジエーターまでスピンドル形状を上下に圧縮しながら、フードとバンパー間のスリットが左右ヘッドランプにつながり、レゾリュートルックを構成。フロント機能全体を包括的に捉えたデザインだ。
インテリアは、最新のレクサス車らしくシンプルな構成。水平基調でシンプルなインパネ造形により、開けた視界を確保。メーターフードからドアトリムまでつながる造形テーマが目新しい。センターディスプレイ（9.8インチ）からコンソールにかけては高さを抑え傾斜させることで一体感を強調。運転時に体を支えるニーサポートは表皮巻きとして、プレミアムにふさわしいしつらえとした。メーターは、12.3インチの大型フル液晶を採用。
新型LBXの基本となるグレード体系は下記の5つ。
・「COOL」
車両コンセプト「プレミアム カジュアル」をもっとも象徴する世界。本革とウルトラスウェードのコントラストと、遊び心のあるステッチや刺繍でシンプルかつ洗練されたモダンな空間を表現。
・RELAX
落ち着きと華やかさを両立するHIGH-LUXURYな世界。セミアニリン本革による上質な質感に、サドルタンカラーと手の込んだ刺繍をあしらい、車格を超えたプレミアムな空間を演出。
・ELEGANT
クリーンかつ温かみを感じる次世代モダンインテリア空間を表現。さりげないサテン縫いの刺繍で空間に味わい深い表情を引き立てている。
・ACTIVE
ブラック合皮に高彩度レッドの刺繍とステッチをあしらい、スポーティななかにも上品な遊び心を付与したアクティブな空間を演出。
・URBAN
ブラックを基調に、ダークグレーのファブリックでコーディネート。シンプルですっきりとしたクールな印象を保ちつつ、都会的でスタイリッシュな空間を演出。
このほか、新型LBXではオーダーメードシステム「Bespoke Build」も設定。表皮色、シートベルト、ステッチ糸の色替えや配色構成のバリエーション拡大、トリム部加飾追加など、「Bespoke Build」専用アイテムを含めた約33万通りのバリエーションのなかから自分好みのオリジナルコーディネートが楽しめる。
パワートレーンは、1.5Lの直3エンジン（M15A-FXE）とモーター出力を向上した軽量でコンパクトなトランスアクスル、さらに高い電池出力のバイポーラ型ニッケル水素電池を搭載したハイブリッドモデルを設定。アクセル操作に対する電池とモーターによるアシストを大幅に強化し応答遅れが少なく、立ち上がりが早い電気リッチな加速感を実現しているという。また、加速中のエンジン回転数と車速、エンジン音を連動させることで伸びのあるリニアな走りを演出している。
また、走行シーンにより加減速を最適化する駆動力制御も採用。登降坂時には路面の勾配変化を読み取り、加速および減速トルクをアシストすることでアクセルやブレーキ操作回数の低減に寄与しているという。加えてワインディング走行などにおいては前後左右Gの高い走行を判定すると、アクセルオフ時の減速アシストを増加、エンジン待機回転数を維持して再加速をアシスト。走りのリズムを生み出す制御も取り入れている。
日本での発売は、今秋以降を予定。
〈文＝ドライバーWeb編集部〉
