2023/05/07 新車

富士に現れた鮮やかオレンジのスープラ！　GRスープラGT4、100台生産記念の特別仕様車

●限定100台の特別仕様車 RZ”Plasma Orange 100 Edition

TOYOTA GAZOO Racingは5月3～4日に富士スピードウェイにて開催された2023 AUTOBACS SUPER GT 第2戦「 FUJIMAKI GROUPE FUJI GT 450KM RACE」にてGRスープラの特別仕様車 RZ”Plasma Orange 100 Editionの実車を初公開した。この特別仕様車はGRスープラをベースとしたGT4カテゴリーのレース専用車「GRスープラGT4」の累計生産台数が100台を超えたことを記念したもので、富士スピードウェイのグランドスタンド裏、イベント広場にはRZ”Plasma Orange 100 Editionが展示され、来場者は誰でも乗車ができた。合わせて、GRスープラGT4の最新のアップデート版、GRスープラGT4 EVOも展示された。

この特別仕様車 RZ”Plasma Orange 100 Editionで目を惹くのは、専用色として設定されたプラズマオレンジのボディカラー。同色にペイントされたGRスープラGT4 EVOとともに晴天に恵まれた富士のイベント広場ではその鮮やかさが際立っていた。特別仕様車は専用色の設定のほかアルカンターラ＋本革（ブラック）のシート、マットブラック塗装の鍛造アルミホイール、ブラック塗装のGRロゴ入りブレーキキャリパー、専用カーボンオーナメントが装備され限定100台が販売される。価格は760万円。購入希望者は2023年5月8日～6月4日に全国のGR Garage店頭（GRガレージ袋井店を除く）で申し込みをし、抽選での販売となる。なお当選発表は6月15日。

ちなみに限定車はもちろんだがGRスープラGT4 EVOを間近に見られる機会も実は貴重だ。ドイツに拠点を置くTOYOTA GAZOO Racing Europe GmbH（TGR-E）がGRスープラをベースに開発から製造までを手がけたレーシングマシンだが、市販される限定車と並べて展示してあるので両車の違いがわかりやすく、GT4マシンがレース専用車でありながら極めて改造範囲の狭いカテゴリーであることも実感できた。なおTGR-Eの原点はTOYOTA TEAM EUROPE（TTE）であり、その後のToyota Motorsport GmbH（TMG）といえば馴染み深く感じるモータースポーツファンも少なくないだろう。

国内ではSUPER GTのGT500クラス、GT300クラスにも参戦しているGRスープラだが、他のライバルメーカーと共通のカーボンモノコックを採用するGT500マシンやGT300（旧JAF-GT300）マシンと較べ極めて量産車に近いGT4マシンが世界で活躍している状況は、GRスープラのスポーツカーとしてのポテンシャルの高さがうかがえる。その立ち位置は昨年登場したWRCにおけるGRヤリスのラリー2マシンに近く、TOYOTA GAZOO Racingが手がけるカスタマースポーツ車両の裾野の広がりを感じる。ひいてはモータースポーツでの過酷な走行で得られる知見が量産車へフィードバックされることも期待できそうだ。

現在国内ではスーパー耐久シリーズ（S耐）、インタープロトシリーズ、GTワールドチャレンジアジアでGRスープラGT4が参戦中なので、その走りを観戦できる。直近では今回展示会場となった富士スピードウェイで5月26～28日にS耐第2戦「NAPAC 富士SUPER TEC24時間レース」が開催される。