2020年のWRCラリースウェーデンはトヨタ・ヤリスWRCを駆るエルフィン・エヴァンス/スコット・マーティン組が見事優勝を飾ったのはラリーファンなら記憶に新しいところですが、じつは競技以外でも注目されていた1台のヤリスがSSを走行していました。トヨタの次期WRC戦略モデルとされ、現在日本でも予約を受付ているGRヤリスです。競技前にコースのチェックを行うゼッケン「0」をつけたゼロカーに採用されていたのです。真っ赤なボディのGRヤリスは左ハンドルで、欧州仕様は先頃中止が決定したジュネーブモーターショーで初公開が予定されていたことを考えると、今となってはその走行シーンは先取り感バツグンのとても貴重なシーンだったのかもしれません。
ドライバーはパー・エクルンド、コ・ドライバーはジョニー・ヨハンソンでともにスウェーデン出身のラリー選手です。パー・エクルンドはラリースウェーデン(スウェディッシュラリー)での歴代優勝者にも名を連ねている名ドライバーで、2人は1990年代にスバル・レガシイでコンビを組みWRCへの参戦も果たしています。
GRヤリスは20年ぶりにトヨタがWRCに向けホモロゲーションを取得するために開発された、つまり最初からラリーで戦うことを目指し生まれたモデルです。それだけに現在トップカテゴリーで戦っているヤリスWRCの後継モデルのベースとしてはもちろん、その1つ下のクラス、WRC2と3への参戦が可能となるR5規定のマシンの開発も期待されるモデルなのです。ちなみに現在WRCに参戦中のヒュンダイi20クーペWRCやフォード フィエスタWRC、そして昨年まで参戦していたシトロエンC3WRCにもR5規定のマシンはすでに存在していますので、トヨタがこのカテゴリーに適合したモデルを開発すればトヨタ ヤリスを選ぶプライベーターもあらわれ、WRC2と3の盛り上がりにも貢献しそうな気がします。
GRヤリスの実戦投入にはまだ時間がかかりそうですが(というか、そもそもまだ発売もされていませんが)、トヨタの本気がみなぎった新世代マシンが地元スウェーデンのドライバー/コ・ドライバーによってWRCのコースを疾走する姿にはとてもワクワクさせられてしまいました。
日本で開催するWRC「Rally Japan」まであと8カ月。まだ先、まだ先と思っていましたが案外もうすぐです。
〈文と写真=高橋 学〉
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