2018/04/22 ニュース

SORAにMIRAIを トヨタのFCバスが本格始動_続



乗る人すべてに優しいデザインと機能を備えていることもSORAの特徴。未使用時には格納される「自動格納機構付き横向きシート(日本初)」により、ベビーカーや車いす利用者と一般利用者の居住性を両立させている。ルーフに高圧水素タンクとFCスタックが備わるが、低床フロアのため十分な室内高を確保する。
また、8個の高精細カメラの画像を運転席モニターに表示し、バス停車時に周囲の歩行者や自転車などの動きを検知して運転手に音と画像で知らせる、こちらも日本初の「視界支援カメラシステム(バス周辺監視機能)」を採用。 さらに、急加速を抑制して緩やかな発進を可能とする加速制御機能(日本初)も備わり、車内で立つ乗客の安全性に配慮している。
路線バスの通常使用を模した同乗試乗は10分ほどの短時間だったが、未来の乗りものらしさはしっかりと感じられた。 モーター駆動らしく、不快な振動やノイズはほぼ皆無。FCスタックに空気を取り入れるブロワー音も、思いのほか気にならない。速度と比例して高まるモーター音は加速との乖離がなく、ディーゼルエンジン搭載車よりもスムーズかつ、直線的にトルクを立ち上げている印象。とにかく静かだ。
●(左)SORAの主査・権藤憲治氏。(右)CVカンパニー プレジデント・小木曽 聡 専務役員
まずはオリンピックが開催される東京を中心に100台以上の導入を予定しているSORA。ちなみにその名は、空「Sky」から降った雨が、大海「Ocean」へと川「River」を下り、空気(Air)に姿を変えて空に帰る。そんな自然の循環を促す水素社会の発展を空から見下ろす……という想いから付けられたものだとか。遠い未来ではなく、今ここにある未来。 210円(大人・23区内均一運賃)で体感できます。

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