1985年創業の国産4×4カスタムパーツブランドの老舗、JAOS(ジャオス)。ジャオスにとって、ハイラックスは並々ならぬ思いが込められたモデルだ。
レーシングスペックと遊び心 ジャオスといえばハイラックス。その思いを強くさせるのが、同社の創立30周年プロジェクトの一環として2015年から始まった、アジアクロスカントリーラリー(AXCR)への参戦。地元ディーラーやパーツ開発に携わるサプライヤーなど、協力企業が参画して若手の人材育成にも役立てる。多くの人の夢と希望が詰まったチームジャオスのドライバーとして翌年にハイラックスを駆り、総合5位入賞を果たしたのが、開発部兼社員ドライバー、能戸知徳氏。
2019年には市販車に近いガソリン仕様で参戦し、クラス優勝を成し遂げた。2022年からはさらなる高みを目指して世界でもっとも過酷なデザートレース、BAJA(バハ)1000にレクサスLX600ベースのマシンで参戦。2023年は1310マイル(約2110km)の全行程を走り切った。
サーキットでのレースとは異なり、刻一刻と変わる路面状況にクルマも人も臨機応変に対応し、誰よりも早くゴールを目指す……ラリーレイドという過酷極まる実戦の場で鍛え抜かれた知見と技術を余すことなくフィードバックしたジャオスのフラッグシップサスペンションが、BATTLEZ VF-Rリフトアップセットである。
ダンパー本体は前後モノチューブ式で、高速圧側無段階、低速圧側20段階の減衰力調整機構を内蔵。さらに、プレミアムダンパーの証であるリザーバータンクを装備。走行中に減衰力を低下させるエアレーション(エアがオイルに混入する現象)や温度上昇を抑え、取り付け場所の自由度が高い「別タンク型」を採用することで、ロングステージのオフロード走行でも安定した性能を発揮し、過酷な競技に対応できる実力と信頼性を併せ持つ。ハイラックスでAXCRを制した能戸氏とコ・ドライバーでダンパーエンジニアのカヤバ社員、田中一弘氏の熱い思いが込められている。
ハイラックス待望の新製品が荷台の積載性を高めるベッドラック。本体は軽量で強固なアルミ押し出し材、フットはステンレス製だからサビが生じる心配がなく、JAOSの抜き文字をあしらうあたりに、さり気ないこだわりと遊び心を感じさせる。
荷台にセットしたときの機能性にも注目。空荷状態で後方の視認性を損なわず、市販のストレージボックスを積載してもキャブのルーフと同じ高さになるように考慮されている。
洗練さのなかに土ぼこりを感じさせるパーツたちBATTLEZ VF-R リフトアップセット価格:41万8000円
●ビッグジャンプからの着地など大入力を受け止め、車両姿勢を安定させながらトラクションを確実に路面に伝えるハイスペックモデル BATTLEZ リフトアップセット VFCA ver.A価格:13万5300円
●フロントコイルで前下がり姿勢を補正するA、リヤにブロックを使うB、リーフスプリングも変更するCなどさまざまな仕様を設定
TRIBE CROSSマットガンメタリック価格:4万9500円
(17×8.0J、インセット±0/1本)
TRIBE CROSSチタニウムゴールド価格:4万9500円
(17×8.0J、インセット±0/1本)
●エンケイと共同開発。リム成形技術「MAT PROCESS」により、鍛造ホイールに匹敵する強度を実現。ダブルフランジリムとディスク外周のフィン状リブでタフネスさを演出 フロントスキッドバー ブラック/ブラスト価格:7万4800円
スキッドプレート type-R価格:5万9400円
ノーズプロテクター マットブラック価格:7万2600円
●ジャオススタイルのシンボル、フロントスキッドバーを筆頭に、下まわりの保護とアクセントを兼ねたスキッドプレート、LEDフォグランプ、ノーズプロテクターを添えて、荒野を駆け抜ける4×4らしいワイルドな面構えに。GR専用グリルが一層引き立つ
ベッドラック 1470×750価格:13万4200円
●専用のフットセットにマウントする本体は、重量増加を抑えるアルミ製。フロアバーに備わるTスロットにオプションを装着し、用途や好みのスタイルに合わせてアレンジできる BATTLEZ マフラー ZS-S TC チタンカラーテール価格:8万5800円
フェンダーガーニッシュ type-X価格:9万4600円
サイドステップ ブラック価格:8万5800円
マッドガードⅢ ハイラックス専用タイプ価格:1万7600円(2枚セット)
●GRスポーツのオーバーフェンダーはボディ同色だが、ダミーボルトをあしらったマットブラックのフェンダーガーニッシュへの換装で足まわりを強調。チューブ型パイプと樹脂のステップ部を組み合わせたサイドステップ、専用タイプのマッドガード、サイド出しマフラーなど、すべて車検対応でスタイルアップと機能向上を両立する 〈文=湯目由明 写真=山内潤也〉
■問い合わせ先
ジャオス
TEL:0279-20-5511
https://www.jaos.co.jp