2023/12/23 新車

三菱が新型トライトンのグレード名に、往年の「GSR」を使用した理由

新型トライトンはGSRとGLSの2グレード構成

三菱自動車は2023年12月21日、新型の1トン積みクラスのピックアップトラック「トライトン」を2024年2月15日から発売すると発表した。新型で特に目を引くのはグレード名で、上級グレードに「GSR」の名称を使用した点である。

【写真】初代ランサーGSRの勇姿


 
GSRは「グランド・スポーツ・レーシング」のイニシャルで、三菱ではギャランGTOやランサー、ギャランΣ(シグマ)、ギャランΛ(ラムダ)、スタリオンなどスポーツグレードの類別名として伝統的に使われてきた呼称である。その往年の名称がトライトンで復活したわけだ。トライトンの商品企画の責任者を務めるチーフ・プロダクト・スペシャリストの増田義樹氏にその理由を聞いた。


●三菱自動車 商品戦略本部 チーフ・プロダクト・スペシャリストの増田義樹氏
 
「日本市場向けに最上級グレードの特別な名前を考えるときに、いろいろ考えたんですけれども、やっぱり力強さと私たちが使っていた往年のGSRが一番ハマるのではないかという形で決めました。
 
じつはオーストラリアもGSRを使用しますが、トライトンを生産するタイでは最上級の類別名称は「アスリート」と呼んでいます。アスリートが日本では他社(編集部注:トヨタ)の商標で使えないという理由もあります。ではそれ以外では何かとなると、やはりこのGSRがハマるんじゃないかなと。皆さんにはまだ覚えていただいていると思います。
 
日本市場ではグレード名は「P」、「G」、「M」のように基本的にはアルファベット1文字で命名しているんですけれども、このトライトンではちょっと味気なく、ピックアップトラックにはアルファベット1文字はそぐわないなと思いました。
 


ちなみに、リヤのグレード名称のエンブレムにはこだわりましたね。グレード名のエンブレムは付けないときもありますし、ステッカーの場合もありますが、せっかくなのでバッジを作りましょうという企画チームからの提案により採用されたものです」
 
新型トライトンは、三菱らしさを体現する商品として開発されたが、グレード名に関しても三菱のスポーツモデルに使われてきた名跡をよみがえらせたのである。

〈文=ドライバーWeb編集部〉

ドライバーWeb編集部

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