2023/10/03 ニュース

スズキがコンパクトな電動船外機や空飛ぶクルマを出展【ジャパンモビリティショー2023】

船舶免許不要の電動船外機は軽自動車に積載可能

2023年10月3日、スズキは2023年10月26日から11月5日まで東京ビッグサイトで開催されるジャパンモビリティショー2023の出展内容を発表した。船外機や事業紹介などの展示内容は以下のとおり。

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■電動船外機「スモール eアウトボード コンセプト」



電動船外機の参考出品「スモール eアウトボード コンセプト(Small e-outboard concept)」は、「軽自動車×EV船外機でボートライフをもっと身近に」をテーマに、電動化だけではなく、運びやすさやメンテナンスの容易さなど、より気軽に環境に優しく使えるモデルの提案である。ボートは小型ゴムボートへの搭載を想定し、国内においては3m未満のボートに1.4馬力相当の船外機の組み合わせとなるので、船舶免許は不要となる。



軽量コンパクトで軽自動車にボートともに積載でき、電池パックはポータブル電源として、アウトドアやキャンプでスマートフォンなどの充電に活用できる。環境面では、大きさが3㎜程度のプラスチックの破片であるマイクロプラスチックの回収装置の装着のほか、外装を塗装レスとすることで、環境負荷低減にも取り組み、遊びながら環境にも優しいモデルとしている。

【主要諸元】
・全長830mm×全幅270mm×全高1150mm(操作用ハンドル展開時)
・重量:本体10.0kg/バッテリー6.5kg
・バッテリー容量1000Wh
・最大出力1kW

■インドでのCBG事業の参考展示



CBGとは「圧縮バイオメタンガス」のことで、牛糞を原料としてバイオガス自動車燃料を製造する事業をインドで2022年から取り組んでいる。10頭の1日の牛糞が1台分の1日の燃料となる。スズキは農村の活性化や持続可能な循環型社会の実現とモビリティの提供を組み合わせることで、インドの発展に貢献できるとのことでCBD事業を行っている。その参考展示として「インド市場向けワゴンR CBD車」の展示やパネルや映像でインドでのCBD事業を紹介する。

■湖西工場での水素燃料電池荷役運搬車の実証(パネル展示)



スズキは工場のカーボンニュートラル化において水素の活用を図っており、その一環として2022年末より湖西工場で水素を燃料とした荷役運搬車の実証を行っている。この荷役運搬車は太陽電池などの電力で作ったCO2フリー水素を燃料とした、燃料電池搭載の荷役運搬車で牽引能力は2トン、モーターの出力は2.3kW。水素充填時間は約3分となっている。

■軽トラ市を模した物販ブースと移動販売事業者向けサービス(アプリ)



ブース内に軽トラ市を模した特設コーナーを設け、軽トラック「スーパーキャリイ」の荷台でスズキグッズの販売を行う予定である。また、現在開発中の「移動販売事業者向けサービズ」について、開業から運営までの課題を一気通貫でスズキがサポート。サービスの第1弾であるスマートフォン用アプリを中心にモニターで紹介する。このアプリは移動販売に特化した予定管理などができ、出店当日はスマートフォンだけで店頭注文も取り置き注文も一括管理,売り上げも自動で分析できるなどの機能も持つ。

■空飛ぶクルマの展示



スズキは2023年6月に株式会社SkyDriveと「空飛ぶクルマ」の製造に向けた協力について基本合意書を締結。今後はスズキグループが静岡県内に保有する工場を活用して2024年春ごろから「空飛ぶクルマ」の製造開始を目指す。ブース内では5分の1サイズのスケールモデルを展示し、協業の取り組みを紹介する。

【主要諸元】
・機体サイズ:全長約13m×全幅約13m×全高約3m(プロペラを含む)
・最大搭乗人数:3人(操縦士1人+乗客2人)
・駆動方式:12基のモーター・ローター
・最大離陸重量:約1400kg
・最大巡航速度:100km/h(対気速度)
・航続距離:約15km

〈文=ドライバーWeb編集部〉

ドライバーWeb編集部

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