国土交通省および自動車点検整備推進協議会は2020年9月8日、「令和2年度 自動車点検整備推進運動」の記者発表会をオンラインで開催した。
これは、9月を「自動車点検整備推進運動」の強化月間（2020年9月1日〜9月30日）として、自動車の日常点検や定期点検整備の必要性や重要性についての啓もう運動の一環。記者発表会には人気お笑いコンビミルクボーイとパラデル漫画家の本多 修氏が登壇し、点検整備についてのトークショーを行った。
「自動車点検整備推進運動」は、クルマを使用する人が適切な点検・整備を実施することの必要性や重要性を認識し、クルマの適切な保守管理をよりいっそう図る機会を拡大することを目的としている。「令和2年度 自動車点検整備推進運動」強化月間のテーマは、“クルマと私の物語、ずっと続く未来の安心”。
記者発表会に登壇したミルクボーイは、何と2人ともペーパードライバーだそうで、「クルマ運転してないやん！」と、いきなりツッコミたくなる展開。
クルマの日常点検についての知識について向けられると、角刈りがトレードマークでツッコミが担当の内海 崇さんは教習所で聞いた程度。ボケ担当の駒場 孝さんは、奥さんの運転するクルマの助手席で、停止したときにハンバーガーを奥さんの口に運ぶ係と、ボケを絡めて運転や点検・整備についての経験がほとんどないことを表現していた。
ミルクボーイといえば、鉄板ネタ「それ絶対○○やないか！」の掛け合い。どこででるのか……と思っていたら、突然司会者が進行を忘れたと言いだすではないか。
司会者が「会場に用意されたクルマを使ってデモンストレーションするはずなんですが、忘れてしまって……確かクルマの事故やトラブルを避けるために必要なことを紹介するようなないようだったと思うのですが……」
すると内海氏が「お〜それは点検整備やないですか。その特徴は完全に点検整備ですよ！」でた！
「エンジンルームとか、タイヤをチェックして、ちゃんと点検整備をすることで安心してドライブができるんですから、その特徴は点検整備で決まり！これは！」
相方ほぼ不在（？）のまま、しっかりと点検整備の重要性を伝えたところで、整備士による日常点検デモンストレーションへ華麗なるフリが決まった。ということで、簡単に日常点検ができるということを、実車を使ってデモンストレーション。
2019年に開催された第22回 全日本自動車整備技能競技大会で優勝した整備士、池田誠司氏、渡辺優樹氏の2人が、ミルクボーイとともにすぐに役立つ日常点検整備を行った。
まず、エンジンルーム内のウインドーウオッシャー液やブレーキフルード、バッテリー液、ラジエター液、エンジンオイル量をチェック。このなかで特にエンジンオイルが不足すると、ど異音が発生したり最悪の場合焼き付いて走行不能となりエンジンを交換しなければならなくなるといったことや、バッテリー液が不足すると、バッテリー上がりの原因となったり、最悪の場合は爆発して車両火災につながると指摘。ディーラーや整備工場などでの定期点検はもちろん、日常的な点検により未然に防げるとアドバイス。
続いて、車両まわりではタイヤの空気圧や損傷などのチェックや、ヘッドライトやテール＆ブレーキランプ、車幅灯、ウインカー、ナンバー灯など灯火類をチェック。
車内ではブレーキペダルの踏みしろ、パーキングブレーキの引きしろ、ウオッシャー液の噴霧状態やワイパーの作動チェックを行った。
日常点検のデモンストレーションを通して、ミルクボーイの内海氏は「普段から点検するのは大事。定期点検をしていれば安心なので、確実にしてもらいたいから広めていきたい」。そして駒場氏は「漫才も定期点検が大事なので勉強になった。家のクルマの定期点検もしっかりとしていきたい」とマジメに感想を述べた。
整備士からは「日ごろから点検していれば異常を感じ取りやすくなります。“いつもと比べる”というのがトラブルを未然に防ぐことにつながります」と日常点検をはじめクルマの点検整備の大切さをアピールした。
パラデル漫画のPR動画が公開
今回の自動車点検整備推進運動PRムービーは、パラデル漫画家の本多 修氏が製作。
PRムービー（30秒）
PRムービーでは、日常点検などの整備をしてもらえずあまり構ってもらえないクルマがすねてしまい、それを見かねた“ぱらみ”がクルマをちゃんと見てあげようと、“ぱらお”と本多氏とともに点検・整備を行うシーンが描かれる。
パラパラ漫画と立体映像がミックスしたパラデル漫画により点検・整備の様子がわかりやすく表現されており、見れば“意外と簡単そう……”とドライブ前にちょっとやってみようかなと思える映像に仕上がっている。
本多氏は、普段はクルマを運転する機会がなく、もっぱら自転車を愛用しているそう。今回のPRムービーの製作をしていくうちに、点検・整備の重要性に気付いたらしく、「自転車に油を差した」とコメント。ものは違えど、安全に車両を動かすための意識が高まったとみて間違いない。
このPRムービーは、自動車点検整備推進運動のキャンペーンサイトをはじめYouTubeやSmartNewsで公開されるほか、一部、バスの車内（小田急バス、阪急バス）でも放映される。
自動車点検整備推進運動キャンペーンサイト
http://www.tenken-seibi.com/tenken2020/〈文と写真＝ドライバーWeb編集部〉
自動車点検整備推進協議会
http://www.tenken-seibi.com 
