2019/02/09 ニュース

大型化に歯止めかかる? 7代目となる新型レガシィがデビュー!



全長のみ、40mm拡大

2月7日、米国イリノイ州シカゴで開催されたシカゴオートショーで7代目となるスバルのフラッグシップセダン、新型レガシィが発表された。新型レガシィは、パワーユニットとプラットフォームを一新。インプレッサから採用されている「スバル・グローバル・プラットフォーム(SGP)」をレガシィとして初めて、さらにスバル初となるフルインナーフレーム構造を採用している。これは、ボディパネルを組み付ける前にプラットフォームとピラー部分を組み上げそこにアウターパネルを被せる手法だ。これによりボディ剛性が従来比で70%アップしたのに加え、NVH(騒音・振動・ハーシュネス)が減少。静粛性と乗り味のスムーズさも格段に向上しているとのことだ。SPGの採用で、リヤトレッドが広がりキャビンスペースとトランクスペースは拡大したが、ホイールベース、全幅、全高は従来モデルと変わらず。全長が40mm伸びただけだ。回転半径も従来と同じで、取りまわしもいい。
●レガシィとして久々のターボエンジン「FA24」型。インタークラーが上部に付いているのがわかる
今回発表された北米仕様として用意されるエンジンは、フォレスターから搭載が始まった直噴の2.5リッター水平対向ガソリンと、2.4リッター水平対向4気筒直噴ターボの2種類。後者は、北米専用3列SUVのアセントにも搭載される260馬力を発揮するFA24型。先代レガシィ(北米仕様)の上級グレードに用意されていた6気筒NAエンジンに代わるもの。新型レガシィでは最上級グレードとして新設される「ツーリングXT」に搭載される。レガシィファンにとっては久しぶりのターボモデルの復活だ。トランスミッションはマニュアルモード付きのCVTのみとなる。
●新型レガシィのデザインを担当した商品企画本部デザイン部主幹田中繁氏
スバル商品企画本部デザイン部主幹の田中繁氏によると、デザインコンセプトとしてスバル共通の「ダイナミック&ソリッド」の流れを汲みつつ、新型レガシィでは「BOLD in MOVEMENT=動きのなかに力強さを秘めた」をテーマにしているとのこと。一体感のあるフロントフェンダーとボンネットのボリューム感に加え、広くなったリヤトレッドと共に、リハオーバーハングは30mm伸ばされた。さらにリヤデッキも高くなり、塊感と流れるように滑らかなキャビンシルエットが表現されている。
●全長は拡大したが、全幅や全高は先代同様である
インテリアも、Dセグメントの車格に合わせ、より質感が高められている。11.6インチの縦型の大画面タッチパネルやソフトタッチの3層構造で構成されたインパネ部分に加え、最上級グレードにはナッパレザーをレガシィとして初採用。かなり力が入った仕上がりだ。
●グッとモダンに、そして質感のよさが伝わってくる



●後席は相変わらず広々。前席はもちろん、後席ドアトリムまで気を配っているのがわかる
フォレスターにも採用された、居眠りや脇見運転を検知して警告する「ドライバーモニタリングシステム」や、今やスバルの代名詞となったアイサイトも含め安全装備はスバル最新のものになっている。インフォテイメントシステムはApple CarPlayやAndroid Autoに対応。従来から装備されているスバルスターリンクに加え、新たにスマートデバイスリンクを初採用する。これはスマートフォンのOSにこだわらないマルチユースが可能なものだ。
●ドライバーモニタリングシステムの赤外線カメラは、ナビ画面の上部に
 北米仕様のレガシィは、同社の北米生産拠点、インディアナ州SIA(Subaru of Indiana Automotive, Inc.)で生産され、今秋の発売が予定されている。
●新デザインのホイール。なお、リヤフェンダーはスバルとして初の”ツメ折り”。バシッとツライチ感が出ている

●前後ライト類はコの字型で統一するのが最新スバル流。水平対向エンジンのピストンをイメージさせるとともに、車両のワイド感を強調する
 新型レガシィ主要諸元■全長×全幅×全高:4840mm ×1840mm ×1500mm■ホイールベース:2750mm■最低地上高:150mm■エンジン【FA24型2.4リッター水平対向4気筒DOHC直噴ターボ】・排気量:2387cc・ボア・ストローク:94.0mm ×86.0mm・最高出力:260hp/5600rpm・最大トルク:277lb-ft/2000〜4800rpm【FB25型2.5 リッター水平対向4気筒DOHC直噴】・排気量:2498cc・ボア・ストローク:94.0mm ×90.0mm・最高出力:182hp/5800rpm・最大トルク:176lb-ft/4400rpm■燃料タンク容量:70リッター■燃料種類:87AKI(米国表記)■トランスミッション:リニアトロニック(フル電子制御自動無段変速)■駆動方式:シンメトリカルAWD■タイヤサイズ:225/55 R17 or 225/50 R18■乗車定員:5人〈文と写真=ケニー中嶋〉

RANKING