2018/06/21 ニュース

ル・マン優勝おめでとう! 中嶋一貴、小林可夢偉が凱旋

「とりあえず、ホッとしてます」

念願のル・マン24時間レース優勝をはたしたトヨタGAZOOレーシングのドライバー、中嶋一貴と小林可夢偉が帰国し、東京都内のトヨタ東京本社で2018年6月21日に報告会が行われた。
先週末終えたばかりの24時間の戦い。疲れを癒すヒマもなく臨んだ報告会であったが、報道陣の前に元気な姿を見せてくれた2人。優勝した8号車をドライブしていた中嶋は、「優勝できた実感というよりも、ホッとしているというほうが大きいです」と今の心境を語ってくれた。「優勝するここまでの道のりは長く、そして本当にいろいろなことが起こりました。全スタッフ、関係者みんなにお礼が言いたい」とも話した中島。いつもレース前に見せる凛々しい表情は一切なく、時折笑顔を見せながらリラックスして話しているのが印象的だった。
7号車で2位フィニッシュの小林は、「安心しきって気が抜けたのかな? 帰国早々風邪ひいてます」と報道陣の笑いを誘うコメント。体調の悪さを感じさせない、いつもの「可夢偉節」で会場を盛り上げていた。ライバル不在の今回は、優勝して当然というプレッシャーが今までで一番大きかっただろう。2人ともにプレッシャーはすごかったと話した。しかし、フタを開けてみればトヨタの2台が終始独走。見事完全勝利を達成したが、その裏ではあらゆるエラーやトラブルを想定していろいろな対策が練られていた。そこもドライバーにとっては大きな安心につながったようだ。「走行していたときは、今年はトラブルが起きそうな予感がまったくしなかった」との中嶋のコメントからも、クルマが与えていた安心感が大きかったことを想像できる。
2人の今後の目標はスーパーシーズンと呼ばれる、今シーズンのWEC制覇。そして最終戦の次回ル・マンも、もちろん勝ちにいくと力強く答えてくれた。このル・マンでの圧勝が、今後の性能調整にどう響いていくのか。ハイブリッドを唯一搭載するトヨタの性能に制限がかかってくることも予想できる。今後のトヨタの戦いにも注目していきたい。

●報道向けのあとは、トヨタ社内に向けての報告会。多くの社員に迎えられ、花束を受け取っていた


 

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