2023/05/04 カー用品

好みのブレーキフィールに巡り会う、ブレーキパッドの選び方|WinmaX|

走りを楽しむために欠かせないのが制動性能。スポーツブレーキパッドを装着すれば、フィーリングは驚くほど変化するのだが、どんな製品を選べばいいだろう。そんな悩みを解決するのがウインマックスのアルマシリーズ。街乗りからサーキット走行まで、走りのステージに合わせてラインアップが充実。マイベストなブレーキパッドを選ぶポイントを紹介!!

WinmaX

最上級=最適ではない!
 
いざというときの危険回避や、コーナーに侵入する手前の減速、挙動変化のきっかけ作りなど、ブレーキはクルマを止めるだけでなく、走る・曲がるにも関わる要のアイテムだ。
 
GR86/BRZの前後ブレーキは、摩擦材を貼り付けたブレーキパッドをディスクローターに押し付けることで制動力を得る仕組み。ブランド発足から約40年にわたり「クルマを確実に止める」ことに注力する日本初のハイパフォーマンスブレーキパッドブランド、ウインマックスでは、ストリートユースからワンメイク/耐久レースなどのコンペティションユースまで、ドライバーのニーズを満たすパッドを作っている。
 
難しいのはその選び方。「一番重要なのは、使用目的に合ったパッドをお選びいただくことです」と力を込めるエムケーカシヤマ・ウインマックスディビジョンの浜村光一さん。
 
高価で効きのいいパッド=万能なイメージだが、例えば街乗りオンリーなのにサーキット走行向けのパッドを装着すると、効きが強すぎて扱いづらいし、パッドやローターの摩耗が激しく“宝の持ち腐れ”になる。
 
ウインマックスのブレーキパッドARMA(アルマ)は、街乗り用の「ストリート」、ミニサーキット・走行会用の「スポーツ」、レース用の「サーキット」、耐久レース用の「エンデュランス」の4シリーズを設定。日常使いを重視したアルマストリートシリーズでも効きが異なる3種類のパッドを設定するキメの細かさだ。
 
数字が大きいほど効きが強くなり、例えば中間グレードの「AT2」は、純正パッドに比べて効力性能を15~20%アップさせながら、ダスト排出量と鳴きを純正並みに抑え、剛性感のあるペダルタッチを実現。
 
一方、街乗りからワインディング走行まで対応するのがストリートシリーズ最高峰「AT3」。ノンスチール材でホイールに付着したダストを簡単に落とせる扱いやすさと、優れた耐フェード性を兼備する。
 
さらに一歩踏み込み、サーキット走行でGR86/BRZのポテンシャルを解き放つなら、アルマスポーツ「AP2」がお薦め。耐熱性を高めるロースチール材を配合し、600~700℃の高温域でも効きの落ち込みが少なく、コントロール性にも優れる。
 
ここまで細かく仕様を分けられるのは、摩材の開発からパッド作りまで自社で一貫して行えるから。多彩なラインアップのなかから自分の走り方に合ったパッドを選んで、FRスポーツを操る楽しみを味わいたい。
 

摩擦材と滑る素材を絶妙ブレンド
 
WinmaX
●摩擦材は繊維やカーボン、制動力を高めるメタルなどが用いられ、15〜20種類の材料をスペックに合わせてブレンド。写真右は繊維が主体のストリート系、左はメタルを配合するスポーツ系
 

走行シーン別、お薦めブレーキパッドはコレ!
 
 
[街乗り・ストリート走行向け]
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for Nomal/Street
AT2(ARMA STREET 2)
 
高い制動力と快適性を両立
純正パッドはブレーキが冷えていると発生しやすい「鳴き」を抑えるために有機系の摩擦材原料が多く配合されている。ゆえにペダルタッチに剛性感がなく、ダイレクト感にも欠ける。ARMAストリートは長年にわたるノンスチール材の開発、生産実績から生まれたストリート用スポーツパッド。AT2は純正パッドに比べ効力性能を15~20%高めていて、ダストと鳴きは純正レベルで剛性感のあるペダルタッチを実現したベストバランスのパッドだ。
 
〈SPEC〉
価格:1万3200円
対応温度域:常温〜450℃
摩擦係数:0.38〜0.43
 

[峠・ワインディング走行向け]
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for Winding
AT3(ARMA STREET 3)
 
スポーツ走行やワインディング走行に好適
AT2より摩擦係数と対応温度域を少し引き上げて、ブレーキに負荷のかかるワインディング走行でも安定した効きを保ちながら優れた耐フェード性を実現。あくまでストリートユースを重視しているのでサーキット用パッドで発生しやすいひどい鳴きを低減。パッドの削りかす(ダスト)によるホイール汚れは発生するものの、ノンスチール材なので乾拭きや水洗いで簡単に落とせる。汚れと鳴きは避けたいが、効きを優先したい人にお薦め。
 
〈SPEC〉
価格:1万6500円
対応温度域:常温〜500℃
摩擦係数:0.44〜0.48
 

[ミニサーキット走行向け]
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for Short Circuit 
AP2(ARMA SPORTS 2)
 
確かな制動力とリニアなコントロール性で
ミニサーキットを存分に楽しめるスポーツパッド
ノンスチール材のARMAストリートに対し、ARMAスポーツシリーズはリリースコントロール性に優れるロースチール材を採用し、ミニサーキット走行での車速やローター温度域、ブレーキ踏力など、ストリート走行よりも過酷な条件に合わせた材質設計を施した。AP2は初期のバイト感(パッドがローターに当たった際の食いつき感)がシリーズ中でもっとも高く、ABSやVSCが唐突に介入しないように効きの前後バランスをチューニング。
 
〈SPEC〉
価格:2万2000円
対応温度域:常温〜700℃
摩擦係数:0.45〜0.52(街乗り)、0.33〜0.37(サーキット)
 
 

WinmaX
開発・製造を一貫する強み

パッドを構成する樹脂やカーボン類、メタル類など摩擦材の研究開発を原料メーカーと行い、摩擦材を貼り付けるバックプレートのプレス機やパッドを成形する生産設備のほか、世界基準のダイナモ試験機も導入。確かな品質とニーズに応える豊富なラインアップが一貫製造の強みだ。


WinmaX

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エムケーカシヤマ ウインマックスディビジョン
課長・チーフエンジニア
浜村光一さん
●ストリートからサーキットまで数々の摩擦材を生み出した浜村さん。今後は新材質の開発に加え、若手技術者の育成を行いたいと話す
 
WinmaX
エムケーカシヤマ ウインマックスディビジョン
開発
佐藤賢斗さん
●学生時代はダートラ競技に取り組んだ佐藤さん。摩擦材の開発担当で、マイルドな特性なのに高温域まで使えるパッド作りが目標だ
 
WinmaX
〈文=湯目由明 写真=山内潤也〉

■問い合わせ先
エムケーカシヤマ ウインマックスディビジョン
TEL:0267-67-7700
http://www.winmax.jp

ドライバーWeb編集部

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