2023/03/21 カー用品

Jeepだけが持つ普遍的なデザインはライフスタイルにも通じる何かがある|Tramp CAR SQUARE × Jeep|

数多くのJeepを整備するだけでなく理想のスタイルへと仕上げてくれるトランプカースクエアの代表である松田修二氏。ユーザーのこだわりあるニーズに応えるべくオーダーメイド家具を製作するヒロファニチャー代表の松下明廣氏。Jeepが縁にはじまった偶然、必然の出会いが紡ぐ新しい関係。2人のJeepへ対する想いとは?
 

好きなものを聞くよりも、嫌いなものを知ったほうが、仕事ってやりやすいんです
 
TrampCARSQ
〈写真左〉
ヒロファニチャー代表
松下明廣
●空間に合わせて家具やスイッチひとつまでフルオーダーで作り込む、こだわりの仕事人。松田さんのていねいなクルマ作りに惚れ込んだ

〈写真右〉
トランプカースクエア代表
松田修二
●2年後の継続車検まで安心して乗れるよう徹底整備するのが松田さんのポリシー。真摯な仕事ぶりはヒロさんと共通するものがある


Jeepが結んだ「縁」
 
普通の人にとっては人生でもっとも高い買い物が家で、2番目はクルマだろう。同じ対価を払うなら、それに見合う「確かな仕事ぶり」が実感できるものを選びたい。
 
トランプカー スクエアの代表、松田修二さんは、店舗のリニューアルをヒロファニチャー代表の松下明廣さんに委ね、松下さんは2002年式のTJラングラーをトランプカー スクエアで購入した、「お得意さん」同士の関係。建物とクルマ、ジャンルこそ違えどもモノづくりに対する姿勢は同じだ。
 
お互いを「ヒロさん」「松田君」と呼び合う仲。2003年にオーダーメイドの家具屋としてスタートしたヒロファニチャーは、家具に合わせた空間作り=店舗のリノベーションや新築住宅など事業を拡大。「空間デザインからそれに合わせた家具、設備、内装、外構など、既製品を使わずに作り込むのが特徴です」と語るヒロさん。
 
特に商業施設ではヒロファニチャーが手がけたインスタ映えする店舗の外観が話題を呼び、地元浜松のみならず、首都圏や地方でも引く手あまた。全国各地の現場を駆け回る多忙な日々を送っている。
 
そんなヒロさんの息抜きが、趣味のクルマとバス釣り。Jeep歴は今のTJが3台目で、最初はYJの左ハンドルのマニュアル車で、次がトランプカースクエアで出会ったTJの04年式AT車、そして同じTJでもずっと探し求めていたMT車だ。
 
「ラングラーの前はフェアレディZひと筋で、S30の240Z、S130、Z31と歴代モデルを乗り継ぎました。ノーマルのままだとフェンダーの隙間が気になるから車高を落とすんだけど、タイヤがハの字にならないギリギリのところで抑えるとロングノーズが強調され、カッコよく見えるんです」
 
「家もクルマもバランスが命だから」と断言するヒロさんが通りすがりに気になっていたのが、トランプカー スクエアの店頭に並ぶラングラーだった。フェンダーの張り出し具合とタイヤサイズ、車高のバランスが絶妙で、ヒロさんの理想像とピッタリ一致したのだ。
 
「当時乗っていたYJはフェンダーとタイヤの幅がアンバランスで。トランプのTJがとてもカッコよくて、お店を訪ねて松田君と話してみると、クルマを売るだけでなく、機関系の予防整備も含めて見えない部分まで完璧に仕上げてからお客さんに届けるという、真摯な仕事ぶりに惚れ込みました」
 
ヒロさんの期待にスタイリングから中身までTJをキッチリ作り込むことで応えた松田さん。現行モデルのJLや先代JKが幅を利かせるなかで、2世代前のTJはネオヒストリックの領域に踏み込みつつある。当然、経年に伴う劣化や内外装のヤレは避けて通れない。そこで、トランプカー スクエアでは購入後も不安なく乗り続けられるようにエンジンの熱害を受けやすい部分の徹底したリフレッシュやブレーキ、操舵系、足まわりのオーバーホールを施した「バリモンのTJ」として販売。
 
「当店のお客様であるヒロさんの仕事ぶりを知るにつれて、『Jeepの無骨さ、普遍的な価値が引き立つようなお店を作ってもらいたい』と思うようになりました」
 
温もりを感じる無垢の木を使いながら、重厚なアイアン(鉄)を組み合わせることで素材感や無骨さ、造形美を引き出すのが、ヒロさんが得意とするインダストリアルデザイン。トランプカー スクエアのシックな内外装には、Jeepオーナーでもあるヒロさんのデザインセンスが凝縮されている。
 
「どのボディカラーにも映えるようにモルタルの素地の感じを出して、天井は黒で引き締めました」
 
Jeepが媒介となり、誇り高き「プロの仕事人」を結び付けた。
 

TrampCARSQ
〈SHOP INFO〉
トランプカースクエア
静岡県浜松市東区有玉北町766-1
TEL:053-431-3123
http://www.trampcar.com
営業時間:10:00~19:00
定休日:月曜日/火曜日
●お店自体が看板になるという発想で、リニューアルを期に大看板を外した。控え目だけど中身はスゴい、トランプのクルマ作りを体現
 

カスタマイズも建物もバランス感覚が大事

TrampCARSQ
●ヒロさんの愛車。幅広感とタイヤで大地を踏みしめるような安定感、TJの塊感が調和。スモークウインドーを備えた幌も車両全体を引き締めている
 
TrampCARSQ
●ヒロさんの愛車の「ホームドクター」的な感覚で、手塩にかけて仕上げたTJのエンジンルームを点検する松田さん。ちょい古めのクルマは信頼できるお店選びが不可欠だ
 
TrampCARSQ
●開放感にあふれたヒロさん宅のリビング。ソファもヒロファニチャーで、磐田市福田(ふくで)のコーデュロイメーカーに依頼し、服の生地をソファ用に改良し張り込んだ
 
TrampCARSQ
●リビングから一段下がったところにあるアイランドキッチンとカウンター。空間にふさわしい家具をオーダーメイドで仕立てることで、ヒロファニチャーの世界観を創出
 
TrampCARSQ
●ヒロさんの自宅リビングを灯す照明。既製品ではなく海外の工場で使われているものを輸入し、中身を日本仕様に作り変えている。細部へのこだわりも「映え」要素になる
 

機動力と走りのよさに惚れ込みTJを愛用
TrampCARSQ 
 
TrampCARSQ
●仕事の合間にちょっと時間ができたらバス釣りができるように、タックルを常備している。ロッドホルダーを使わず荷室に直積みだ
 
TrampCARSQ

TrampCARSQ
●ヒロさんの愛車はTJでは希少な5速MT。6速MTを積む後期型はもっとレア。ショートホイールベースで機敏に動く2ドアとマニュアルトランスミッションの相性は抜群で、その気になればスポーティな走りもこなす
 
TrampCARSQ
●「フェンダーの張り出し具合とタイヤ外径、太さ、フェンダーへの収まり具合がとてもいい」とヒロさんが高く評価するトランプカー スクエアのTJカスタム。Jeepのワイルドさ、塊感をうまく表現している
 
 
〈文=湯目由明 写真=伊藤吉行〉

ドライバーWeb編集部

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