2022/06/25 カー用品

違いが歴然過ぎる! HKS最新サスペンションキット「HIPERMAX S」体感試乗会の参加者が驚く

●箱根ターンパイクにズラリと並んだHKSのデモカーたち



HKSは、これまでも数多くの一般ユーザー向け試乗会を実施してきた。その経験から見えてきたのは、「ユーザーがドライブを楽しむ実際の環境下で製品の魅力を感じてもらいたい」ということ。そこで今回は、クルマ好きが集まるアネスト岩田 箱根ターンパイクで、「HIPERMAX S体感試乗会」を開催した。

HIPERMAX S(ハイパーマックス エス)とは、HKSの最新サスペンションキット。そのサスペンションが組み込まれたデモカーをユーザー自身が走らせられる貴重な機会となった。それ以外にも、HKSが得意とする吸排気系やターボキット、ECU関連のアップグレードパーツを装着したモデルも! なお今回の試乗会は予約制で、愛車と同じ車種を試乗車に割り当ててくれていた。つまり、その愛車との違いを体験できるというわけだ。

■乗り心地を追求した新世代ストリート用サスキット「HIPERMAX S」



「HIPERMAX S」は、ハイパーマックスシリーズ伝統の単筒式を継承している。この構造のメリットは、内部のガス室とオイル室を分離できるため、一般的な複筒式に比べて大径ピストンを採用が可能となること。これにより、減衰力を安定して発生させるられるのだ。また、これまでの製品で好評を得たプリロードバルブシステム(PVS)をデュアル化することで、伸び側の特性をスムーズにしながら余分なダンパー作用を抑制。路面にタイヤがしっかりコンタクトするフラット感あふれる上質な乗り味を実現した。なお、製品はオールジャパンメイドであることはもちろん、カスタムパーツとしては驚きの3年6万キロ保証。こうしたことからも品質の高さがうかがえる。

■圧巻のHKSデモカー群!

試乗車両はスポーツ系からミニバン系まで9台。なお、WRX S4、アルファード、ヴォクシーに装着されたHIPERMAX Sは、いずれもプロトモデル。いち早く最新モデルを体感できる貴重な1日となった。



●GR86(ZN8)6MT
サスキット:HIPERMAX S
排気系:Hi-Power SPEC-L II


●SUBARU BRZ(ZD8)AT
サスキット:HIPERMAX S
排気系:LEGAMAX Premium


●TOYOTA 86(ZN6)AT
サスキット:HIPERMAX S
過給器:GT2 スーパーチャージャー


●GRヤリス(GXPA16)6MT
サスキット:HIPERMAX S
ECU TUNE:パワーエディター


●SUBARU WRX S4(VBH)CVT
サスキット:HIPERMAX S(PROTO)


●SUBARU レヴォーグ(VN5)CVT
サスキット:HIPERMAX S
排気系:Hi-Power SPEC-L II


●SUZUKI スイフトスポーツ(ZC33S)6MT
サスキット:HIPERMAX S
過給器:GT III-FXターボキット


●TOYOTA ヴォクシー(ZWR90W)CVT(写真内右)
サスキット:HIPERMAX S(PROTO)/TOYOTA アルファード(GGH30W)AT(写真内左)
サスキット:HIPERMAX S パフォーマンスパッケージ(PROTO)

■ボディ剛性のリメイクでサスペンションの性能を生かす



アルファード/ヴェルファイア(GGH30W)用として参考出品されたのが、HIPERMAX Sをベースにヤマハの「パフォーマンスダンパー®」とアイシン製の「ドアスタビライザー」を組み合わせた“HIPERMAX S パフォーマンスパッケージ”。走行時の応力によるボディのヨレをしっかり抑制し、乗り心地をより一層高めるのがこの製品のコンセプトだ。試乗車のアルファードにも搭載されており、同乗したユーザーからの評判も抜群だった。




●最初にHKSの担当スタッフがステアリングを握り、製品の概要をユーザーに伝えながら走行。希望があれば途中で運転を交代する流れ


●“チューンドカー”ならではの余韻を残し試乗コースに出るHKS GRヤリス。なお試乗の時間は一組約30分。HIPERMAX Sの性能をじっくり体感できた。

■驚きの連続? デモカー体験者たちの「生の声」


SAIさん 試乗車両:SUZUKI スイフトスポーツ

かつてはS13/S14シルビアのタービン交換仕様車でサーキット走行を満喫していたSAIさん。今は、ライトな感覚で楽しめる趣味グルマを!と、現行型のZC33スイフトスポーツを購入して少しずつカスタムしている。その愛車には他社製の車高調整式サスキットを装着しているが、突き上げ感がひどく乗り心地の面が不満。そこでHIPERMAX Sのポテンシャルを体感すべく今回の試乗会に参加した。

「クルマをカスタムする上で、ある程度乗り心地が悪くなるのは覚悟しないといけないとは思っていたのですが…HIPERMAX Sを体感してビックリ。まずは乗り心地がとてもしなやかですね。それと、自分が頭で思い描いたラインをしっかりなぞっていくトレース感も魅力的です。運転が楽しくなるサスキットだと感じました!」と、早速愛車への導入を検討しはじめていた。


まつもさん 試乗車両:TOYOTA 86

まつもさんの相棒はBRM型レガシィツーリングワゴン。近々スポーツ系車種への乗り替えを検討しているという。「次は手軽さも含めてZN6型86かZC6型BRZを狙っているのですが、購入したらまずはサスペンションに手をつけたいと思っていたのです。86自体に乗ったこともほとんどなかったので、それが同時に味わえるということで参加させていただきました」。

実際に乗ってみると、「これまでの車高調製式サスキットに抱いていた、ハードな乗り味はまったく感じませんでした。ひょっとしてノーマル車より快適なのでは? タイヤがつねに路面に吸い付いている印象でとても安心感がありました」。次期愛車にはぜひこのサスキットを検討したいとのことだった。


カズさん 試乗車両:GRヤリス

以前はカプチーノなどの軽量FRカーで走りを満喫し、その後はミニバン系などでフルカスタムのオーディオカーを製作するなど幅広くカスタムを楽しんできたカズさん。昨今では少し趣向を変えてヤリスを購入。まず足まわりのチューンに着手したいことからHIPERMAX Sの試乗会に参加した。

「ウインターシーズンには、スノーボードなども楽しむので、サスペンションのカスタムもオールマイティに対応できるタイプが理想。その点HIPERMAX Sを装着した試乗車は車高ダウンもされていましたが、ノーマルのサスペンションと同等か、それ以上の快適性。滑り易い路面でも扱いやすそうです!」と、カズさん。ちなみにHIPERMAX Sシリーズはサビの発生を抑止する“PNEコート”といった表面処理もされている。


ぼいさん(右)&ピカイチさん(左) 試乗車両:TOYOTA 86&SUBARU WRX S4

つい最近、ZN6型86の中古車を手に入れ、これからサスペンションまわりのチューンをスタートしようと思っている、ぼいさん。ふだん乗りをメインにサーキット走行も楽しみたいということもあり、乗り心地面も無視できないという。「現在はノーマル形状のサスキットですが……HIPERMAX Sは剛性感がハンパじゃない! 操作に対して車体姿勢の変化に余分な動きがないので、修正舵を当てるようなこともなくハンドルも切っただけ思い通りに曲がってくれる感触です」とのこと。

また、今回は、お友達のピカイチさんを自動車カスタムの世界に導くことも目的だったそうで、気になっていたWRX S4にも試乗。「このクルマとHIPERMAX Sの組み合わせはまた違った感じです。とても上品な乗り味でありながら、カーブでは操舵量に合わせてノーズが入るスポーティなフィール。これもイイですね!」と、ご満悦だった。


はやぶさくんファミリー 試乗車両:TOYOTA アルファード&ヴォクシー

30系アルファードを所有している、はやぶさくんファミリーのパパさん。愛車はホイールをインチアップしていることもあり、後席の乗り心地がややハード目。ロングドライブも多いだけに、解決策を求めてこの体感試乗会に参加した。「試乗車では、セカンドシートに息子と一緒に座ってみました。私のアルファードはノーマルサスペンションに19インチホイールとコンフォート系のタイヤを装着しています。試乗車は20インチなのに、明らかに自分のクルマより乗り心地がいい。ビックリしました」。愛車の場合は、路面の凹凸を通過する際に車体の揺り返しが収まりにくいが、HIPERMAX Sの場合は瞬時に車体の揺れをスッキリ抑えてくれる乗り味だという。ヴォクシーのHIPERMAX S装着車にも試乗したが、こちらもとても乗り味がよかったという。

■初公開!欧州の強豪ブランドを凌駕するために生まれた「HIPERMAX R」

当日はメディアに向けに同社の最高峰サスペンションキット「HIPERMAX R」が初公開された。試乗会でも好評を得ていた「HIPERMAX S」に対し、この“R”モデルでは専用に開発されたダンパーオイルと210キロ級線材を用いたハイスペックスプリングを採用。これによりしっとり感と粘り感、路面入力をしなやかにいなす特性を持たせた。サーキットからワインディングまで適応する懐の深さが自慢のサスキットに仕上がっているという。



〈文と写真=鈴木克也〉

※「PERFORMANCE DAMPER/パフォーマンスダンパー」はヤマハ発動機(株)の登録商標です。

ドライバーWeb編集部

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