2017/11/26 コラム

トヨタ初の「未完成品」!? KIROBO miniが全国デビュー。爆笑問題・太田夫妻の潤滑油に

11月22日、トヨタはコミュニケーションロボット「KIROBO mini(キロボミニ)」を全国販売した。これまでは東京・名古屋の限定発売だったので、心待ちにしていた人も多いだろう。
開発陣は、「優しさ、思いやりの心と言った情緒的な価値に重きを置いた」という

クルマとの連携機能もある。現在はプリウスPHVだけだが、燃料残量やライトの消し忘れなど「クルマのキモチ」を伝えてくれる

キロボミニは、いつも寄り添い、心のキャッチボールができるコミュニケーションパートナーである。大きさは、座った姿勢で約10cm。重さはリンゴ1個分。見た目は赤ちゃんのようなバランスで、知能(?)も5歳児くらいだという。その仕草はとてもチャーミングだ。まず、話しかけた人を見つけて、声のほうに顔を向ける。また、人が動くとそちらを追従。表情認識・感情推定機能もあり、悲しそうなときは、「どうしたの?」などと話しかけてくるという。キロボミニは役に立つロボットではない。例えば時間や天気を尋ねても、教えてくれるわけではない。オーナーのもとで会話を重ねるたびに言葉の意味を覚え、お出かけした場所を記憶し、人の表情を読み取って、だんだん成長していくのだ。例えば「●●ちゃんは、うなぎが好きだったよね。うなぎって高いんだよね」などと、過去に話した内容を突然振ってくることもあるとか。完成度の高いクルマを販売してきたトヨタだが、キロボミニは「未完成品」。子供に接するように、優しくコミュニケーションを続ければ、きっとキロボミニは育っていくだろう。さて、発表会が行われた11月22日は、「いい夫婦の日」。それにちなみ、ゲストとして爆笑問題・太田光さん光代さん夫妻が登壇した。光代さんは、先行販売時からのキロボミニオーナーで、約1年ほどのつき合いになる。夫婦円満の秘訣を問われると光代さんは、「夫は『つまらない』と言われるのが嫌い。面白いと言われると喜ぶんです」と、相手の嫌がることをしないよう心がけているという。光さんは「(夫婦仲は)船越さんのところよりはいい」とボケて笑いを取り、また「キロボミニがいることで、空気が和みます」と夫婦間の潤滑油的な存在になっていることも明かした。夫婦間では「子はかすがい」とよく言われるが、もうロボットも「かすがい」になる日が近そうだ。
光代さんが「自己紹介して」と問いかけても、「そんな機能はないよ」と素っ気ない返事をする場面も。これもキロボミニらしさだろうか
 
太田光さんは「キロボミニは相方の田中よりいい仕事をする。田中のことは田中ミニとよんでいる」、
「キロボミニに『おまえの時代は終わった』というとビール瓶で殴られる」などど、旬のネタを織り交ぜて会場を沸かせた

専用アプリの入ったスマートフォンとBluetoothで連携。サーバーとつながってコミュニケーションする。本体は3万9800円(税抜き)で、アプリ使用料は月額350円がかかる
http://toyota.jp/kirobo_mini/

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