2019/09/30 ニュース

【東京モーターショー2019】次期ハスラー登場! スズキが出展概要を発表

スズキは2019年9月30日、東京モーターショー2019への出展概要を発表した。今回のブーステーマは「WAKU WAKU SWITCH for EVERYONE つくろう、あなたのワクワクで、みんなのワクワクを」。展示スペースは西1ホール。出品の総台数は19台。そのうち参考出品車はすべてワールドプレミアとなり4車種7台。ほか12台は市販車を展示する。ワールドプレミアの4車種が注目だが、一番のトピックはなんといっても次期ハスラーだろう。ハスラーコンセプトを筆頭に、各車を順番に見てみよう。 

・ハスラーコンセプトキープコンセプトながら、アウトドアギア感を演出


 次期ハスラーの市販版に近いコンセプトカーが登場する。見た目ですぐにでもわかるとおり、軽ワゴン×SUVのクロスオーバーというコンセプトは踏襲する。現行モデルの親しみやすさはそのままに、機能的で使いやすいアウトドアギアのタフ・力強さをわかりやすく加えたデザインが特徴となっている。
エクステリアは、存在感の際立つフロントマスク、さらにスクエアさを増したボディ、そしてCピラーにはクオーターガラスを新たに配し、より大きく、広く、頑丈なフォルムに仕立て上げた。
インテリアには、プロテクトされた機能的な造形を表現。遊びゴコロやワクワクを刺激するカラーリングを採用している。また、さまざまな収納物に対応できるよう、リヤシートスライドは荷室側から可能とした。防汚タイプのラゲッジフロアも採用し、自転車も搭載可能だ。

先進安全装備も充実。デュアルカメラブレーキサポートは、夜間歩行者検知機能や後退時のブレーキサポートも行う。ターボ車に全車速追従型のアダプティブクルーズコントロールや、車線逸脱抑制機能を搭載している。展示はカラー違いの3台を予定している。 
オプション装着車のコンセプトカーも1台展示される。日常でもアウトドアスタイルを楽しむコンセプトで、モノグラム調ルーフラッピング、カモフラ柄のサイドデカール、マットガンメタのアクセントカラーが施される。また、専用のルーフラック、マッドガード、タイヤを装備し、いつでもどこでも自分の楽しみが見つけられるようなエクステリアに仕上げられた。
タフで無骨な表情をファッショナブルに取り入れたインテリアには、ハスラーの文字を大きくあしらったシートや、クライミングロープのようなシートパイピングを採用している。
なお、オフィシャルには発表されていないが、スペックを見る限りワゴンRと同じハーテクトプラットフォームを使用するのはほぼ間違いないだろう。軽量シャシー+マイルドハイブリッドによって、好燃費も期待できそうだ。ハスラーコンセプト 主要諸元・全長×全幅×全高=3395mm×1475mm×1680mm・ホイールベース=2460mm・パワーユニット=658cc 直3 マイルドハイブリッド 吸排気VVT658cc 直3ターボ マイルドハイブリッド 吸排気VVT・駆動方式=4WD 

・WAKUスポ(ワクスポ)ボディがトランスフォームする、家族内シェア型パーソナルコンパクト



AセグメントのパーソナルコンパクトPHEVコンセプトカー。家族で1台のクルマをシェアする時代が来ることを見越して開発された、シェアリング可能なクルマであり、親子孫の3世代で共感できるクルマらしいカタチを表現した。なお、短距離・長距離、両方とも走行できるようにPHEV搭載とされている。

大きな特徴は、「ワクワクスイッチ」と呼ばれるスイッチ1つで車体形状・フロントマスク・インテリア表示コンテンツを切替可能としたことだ。

車体形状はプライベートを感じる3ボックスクーペと、使い勝手のいいワゴンスタイルを選べる。ボディのリヤ部分はブラウンレザーの幌素材を採用し、ワゴンスタイルを実現している。この2つがスイッチひとつで切り替えられるという仕組みである。

フロントマスクはスズキの歴代車の記号性を踏襲。クーペスタイルのときは、スティングレーのような縦に伸びる力強さを。ワゴンスタイルでは、フロンテやラパンのフレンドリーさをそれぞれ表現している。 インテリアでは、独特の形状のステアリングホイールが目を引く。これはモニターの見やすさを優先した形状で、素材はレザーだ。シートには走りを期待させるバケットシートを採用した。
ワクワクスイッチを押すことによってインテリアも仕様が変化する。クーペでは、インパネ全体がモニター。懐かしさと先進性を両立したシンプルなデザインとされた。正面とセンターのディスプレイには、安心安全情報をおもに表示し、車両情報はHUD(ヘッドアップディスプレイ)へ。クルマを操るコックピットとしての楽しさを提案している。
ワゴンは木と金属を組み合わせた高品質なデザイン。HUDは下半分は格納され、そのほかのモニターにも安心安全情報をシンプルに表示し、リラックスできる空間作りをしている。

なお、ドアーはBピラーレスの大開口タイプ。実用性も考慮されている。ワゴンスタイルでのみリヤシートが後方にスライド。リクライニングも可能で快適な4人乗車を実現した。WAKUスポ 主要諸元・全長×全幅×全高=3700mm×1650mm×1430mm・ホイールベース=2460mm・パワーユニット=PHEV・駆動方式=4WD

・HANARE(ハナレ)レベル5の完全自動運転EVは、未来のモバイルルーム


家の離れのようなプライベート空間、仲間と遊びのベースとして使え、常にワクワクのシーンにスイッチできることをコンセプトにした、完全自動運転EV。
大開口ドアや、プライベート空間を演出する狭いガラスエリアが特徴で、家のそばでも、大自然のなかでも合うスタイリング、そして前後対称のエクステリアデザインを採用した。前後進は入れ替え可能で、進行方向に応じて前後のグリルも入れ替わる。なお前後対称デザインは、1970年大阪万博出展のキャリィバンL40Vから踏襲された。

ブラウンのボディパネルは住宅建材をモチーフにした質感とし、住居との親和性を高めている。歴代の5スロットルグリルを表現するグリルや、大きく張り出したオーバーフェンダーでスズキSUVらしさ、どこでも移動できることを表した。また、充電状態やドアの開閉、歩行者へのアナウンスなど他者にもわかりやすい表示としている。
自動運転車なのでステアリングホイールなどの操作系は一切省かれている。そのため室内空間は最大限使用できた。コルク素材や、間接照明が効果的に配され、家のリビングルームのような温かみのあるインテリアデザイン。ソファーのように座れるシートはクッションが回転移動し、ドアトリム内蔵シートはフロアが昇降し、小上がり的な使い方も可能とした。クルマの操作だけでなくエンターテインメントコンテンツも楽しめる、大型ディスプレイをインテリアのセンターに据えている。





HANARE 主要諸元・全長×全幅×全高=3900mm×1800mm×1900mm・ホイールベース=2720mm・パワーユニット=EV(完全自動運転)・駆動方式=4WD 

・エブリイどこでもベビールーム with コンビ安心できるベビールームを提供する、コンビとのコラボモデル

ベビーグッズの老舗メーカー「コンビ」とのコラボレーションから実現したコンセプトモデル。子育て世代へのサポートを重視した装備が特徴だ。その目的は、屋外イベントや災害時でのベビールーム提供。自宅以外の場所でも、おむつ交換や授乳を気兼ねなくするためのものである。
リラックス&ファンをテーマにしたエクステリアには、コンビのイメージカラーを採用。温かみのある色合いと、どこにいてもわかりやすいデザインを両立させた。インテリアフロアには木目調を採用、芝生を思わせるグリーンのカーペットと空色の雲柄カーテンをあつらえ、落ち着ける空間を演出。荷室にスライド式おむつ交換用ベッドを設置し、そのほかインテリアの各所にはコンビのベビーグッズを備えている。エブリイどこでもベビールーム with コンビ 主要諸元・全長×全幅×全高=3395mm×1475mm×1895mm・ホイールベース=2430mm・パワーユニット=658cc 直3 吸排気VVT・駆動方式=2WD
(文=編集部・青山)  

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