2019/08/02 ニュース

まさか!!「マツダ6」は車名変更に乗じて価格アップしたのか?

アテンザから車名を変更した「MAZDA6(マツダ6)」が2019年8月1日に発売した。7月4日に車名変更とともに、CX-5やCX-8にも搭載する2.5リットルターボエンジン搭載車「25T Sパッケージ」を追加し予約受注を開始したのだが、正直のところ、商品改良は微々たるもの。マツダがグローバルで展開する車名の数字化が、マツダ3をきっかけにして国内でもこんなに早い段階から?と発表内容を確認すると……。慣れ親しんだ車名が大きく変わる割りには、内外装の変化もなく、でも既存グレードの価格が高くなってるじゃん! まさかの車名変更に乗じた値上げか!同一グレードでの新(MAZDA6)−旧(アテンザ)の価格差は以下のとおりだ。 
ぱっと見では1万800円とちょっとの値上げから、7万5600円とそこそこの値上げまでグレードにより差がある。

これを新旧の装備差で見てみると……。

全グレードに新たに採用された機能装備として、まず、Gベクタリングコントロールがアップデートし、Gベクタリングコントロール プラスになった。そして、マツダコネクトにApple CarPlay/Android Autoへの対応機能を追加、ウォーニングが運転席/助手席のシートベルトから全席シートベルトへと変更されている。この3つで1万800円の価格上昇となる。さらに「XD Lパッケージ(FF&4WD)」と「25S Lパッケージ」には、IRカットガラス(フロントガラス/フロントドア)を新採用。これが1万6200円。上記の1万800円と合わせて2万7000円の価格上乗せとなる。そして「XD プロアクティブ(FF&4WD、AT&MT)」と「20S プロアクティブ」には、運転席10ウェイパワーシート&シートメモリー機能/運転席&助手席シートヒーター/ステアリングヒーターが新たに標準装備となった。これは従来型では、ドライビングポジションサポートパッケージとして6万4800円高のオプション設定されていたもの。これに1万800円を足せば、7万5600円のアップとなる。何のことはない、機能装備追加分がそのまま反映されただけである。ほとんど変わっていないから、「追加したものだけその差額をいただきますね」的な。車名変更に乗じて……、なんて気は毛頭ないようで、マツダの真面目さが垣間見えるような気がする。 
●2.5Lガソリンターボの「25T Sパッケージ」を新設定
 

新設定の「25T Sパッケージ」は割高感あり!?

では、FFに新規設定の2.5リットルターボ搭載車「25T Sパッケージ」はというと、こちらはかなり強気な価格設定だ。価格は423万9000円で、2.2リットルディーゼルターボのFFモデル「XD Lパッケージ」の397万9800円を約26万円上まわる価格設定となっている。ガソリンモデルの「25S Lパッケージ」との比較なら、何と66万9600円高! 「25T Sパッケージ」の装備はフロントディスクブレーキ径の大型化(16インチ→17インチ)や、ブラック塗装のアルミホイール、専用の赤ステッチをあしらったブラックレザーインテリアの設定など、スポーティに仕立てられている。これにCD/DVDプレーヤー+地上デジタルTVチューナー(フルセグ)が標準装備される。とはいえ、これらにターボエンジン+専用チューニングのトランスミッション(フロントファイナルギヤ比の低速化)を乗せてこの価格にはちょっとしたいぶかしさも感じられる。が、CX-5でも体現した余裕っぷりな走りとたがわないとすれば、最上級グレードの位置づけとして十分納得できるかも。なにせマツダのフラッグシップセダンですから……。
●専用のブラックレザーインテリア。赤ステッチをあしらいスポーティな印象に仕立てた

●ブラックメタリック塗装の19インチアルミホイールを専用装備。タイヤは225/45R19 92W
売れているSUVカテゴリーの最上位モデルCX-8の2.5リットルターボ車は、4WDだが424万4400円とアテンザ(当時)がかすむほどの価格で登場した。ここはフラッグシップモデルとしての立ち位置を挽回する意味でも、値付けには相当苦労したのではないだろうか?純粋に2.5リットルガソリンターボと2.5リットルガソリンエンジン搭載車で比較できるのはCX-5である。主要装備表での装備はまったく同一で、ターボと自然吸気の差額は30万7800円となっている。マツダ6の66万9600円高からこれをさっ引くと36万1800円。CD/DVDプレーヤー+地上デジタルTVチューナー(フルセグ)はオプションだと3万2400円だから、これも勘案すると、32万9400円が専用装備の価格となる。これは……、次のMAZDA6のフルモデルチェンジのときは、どーんと価格アップしちゃうという予告なのか。ちなみに新設定の「25T Sパッケージ」についてリリースには、「エンジンラインアップとして、クリーンディーゼルエンジンと自然吸気のガソリンエンジンに加えて、市街地から高速道路まで、力強く伸びやかな走りを提供するガソリンターボエンジン「SKYACTIV-G 2.5T」を導入しました。このエンジンは、アクセルレスポンスの良さと、4.0L V8自然吸気ガソリンエンジン並みのトルクが生み出す力強さと気持ち良い加速フィール、そして高揚感を感じさせるエンジンサウンドを実現しています。このエンジンを搭載するモデルには、加速重視で選択したファイナルギア比や、高いブレーキ性能を生み出すインチの大径フロントブレーキを採用し、爽快に運転を心から楽しむ意のままの走りをサポートします。さらに、スポーティさを演出するブラック塗装のホイールとブラックレザーインテリアを専用設定し、上質さと走りへの期待感を高めたモデルとしています。」とある。パワートレーンから感じられる走りの質感と、内外装の装備がほかのグレードとは違うスポーティさを演出するとなれば、それがお好みならプライスタグも相応なものに感じられる? マツダ6公式ウェブサイト *メーカーが公表する価格および装備表を基に検証しています。*製品仕様・価格(税込み)などは発表時のもの
 https://driver-web.jp/articles/detail/18047/

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