2019/04/25 ニュース

マークXついに生産終了。最後の特別仕様車「ファイナルエディション」を発売

トヨタは2019年4月24日、FRセダン「マークX」に特別仕様車「250S」および「250S Four」に「 Final Edition(ファイナルエディション)」を設定、全国のトヨペット店と、トヨタモビリティ東京、トヨタ西東京カローラ、ネッツトヨタ東都、ネッツトヨタ多摩で発売した。価格はFRが333万1800円、4WDが348万9480円。「マークX」は2019年12月に生産を終了する。今回の特別仕様車は、同車の前身モデル「マークⅡ」が1968年に登場以来、50年にわたり親しまれてきたことに感謝の気持ちを込め設定されるものだ。ファミリーカーとして登場したマークⅡは、時代の変化に合わせて進化。FRセダンの中心的な存在へと昇華した。2004年には「マークX」と名称を変更し、さらなる高みを目指して代を重ねてきたが、いよいよその名に幕を閉じることとなった。「250S ファイナルエディション」は、スパッタリング塗装の18インチアルミホイールを特別装備。このほか「250S Four ファイナルエディション」を含む特別装備として、ダークメッキのフロントバンパーモールを採用。洗練された上質感を演出する。
●「250S ファイナルエディション」のブラック/レッド内装
内装には、ブラック&レッドのアルカンターラ+合成皮革シート表皮や、レッドを配したソフトレザードアトリム表皮を採用。さらに、本革巻き4本スポークステアリングホイールやシフトブーツ、インサイドドアグリップ、フロントコンソールボックスなどにレッドステッチを施すことにより、スポーティ感のある仕立てとした。このほか、駐車時の接触や衝突回避に貢献する「クリアランスソナー&バックソナー」を標準装備。安全性能の充実も図った。 

[マークX特別仕様車「ファイナルエディション」バリエーション&価格]

〈FR・2.5Lエンジン・6速AT〉250S ファイナルエディション:333万1800円〈4WD・2.5Lエンジン・6速AT〉250S Four ファイナルエディション:348万9480円 マークX特別仕様車「ファイナルエディション」の詳しい情報はこちら 

[マークⅡ・マークX50年の系譜]

 

■コロナマークⅡ時代(1968年〜1984年)


●初代 1968年(コロナマークⅡ)

初代:コロナの上級仕様として登場

ファミリーカーとして高い人気を堅持していたコロナ。さらなる上級指向に仕立てるためにボディを大型化。コロナの兄貴分として登場したのが「コロナマークⅡ」だ。これが中流意識の強いこだわり派にうけた。ボディタイプはセミファストバックスタイルの4ドアセダンと、当時アメリカで流行していたコークボトルラインを採用した2ドアハードトップを用意。さらに商用のバンやピックアップモデルもラインアップするなどバリエーションも豊富だった。 
●2代目 1972年(コロナマークⅡ)

2代目:コロナとの違いを前面にアピール

2代目はボディサイズを大幅に拡大。ボディタイプは2ドアハードトップのほか、4ドアセダン、ワゴン、バンの4種を設定。ライバルに対抗すべく、直6(M型)エンジンを搭載する「Lシリーズ」も設定された。センターピラーレスの2ドアハードトップはよりスペシャルティ色を高めていた。 
●3代目 1976年(コロナマークⅡ)

3代目:新メカが投入された

「堅気になろう三代目」を開発コンセプトに掲げた3代目。2ドアハードトップと4ドアセダン、ワゴンとバンを設定。この代からトヨタオート店扱いの姉妹車「チェイサー」と、のちに長らく続く上級グレードの「グランデ」が登場した。独立懸架の上級モデルは4輪ディスクブレーキ化され、オーバードライブ付きの4速ATも初採用。重厚なスタイルながら新メカの導入で走りのよさをアピールした。 
●4代目 1980年(コロナマークⅡ)

4代目:マークⅡ三兄弟が完成

4代目からはハードトップを4ドア化。この代からビスタ店扱いの「クレスタ」も登場し、以降8代目まで兄弟関係が続いた。エンジンは新開発の2リットル直6OHC(1G-GE型)をメインに据えたほか、2リットル直4DOHC(18R-GEU型)を積むGTも設定。のちにターボも追加された。1982年のマイナーチェンジでは外装の大幅変更とともに直6DOHCの1G-GEU型(ツインカム24)が登場した。  

■マークⅡ時代(1984年〜2004年)

 
●5代目 1984年(マークⅡ)

5代目:その名を不動のものにした立て役車

この5代目から、販売の中心はセダンから4ドアハードトップへ完全に移行した。同時期の7代目クラウン(12系)と同様、Cピラーに施されたクリスタルピラーやフロントグリルに内蔵したフォグランプが特徴だ。人気をけん引したのは、4代目後期に続き、1G-GEU型を積む、スーパーホワイトの「グランデツインカム24」。横バーグラフ表示の回転計を備えたデジタルメーターがヤングの羨望を集めた。 
●6代目 1988年(マークⅡ)

6代目:歴代最強のじゃじゃ馬が登場

バブル景気のさなかに登場した6代目は、4ドアハードトップとセダンのみが世代交代した。外装は先代よりやや丸みを帯び、何よりも内装の質感が飛躍的に高まった。主力エンジンは先代と同じく2リットル直6で、スーパーチャージャーを組み合わせた1G-GZE型を新設定。1990年には280馬力/37.0kgmを発揮する2.5リットルツインターボの1JZ-GTEU型搭載車も登場した。 
●7代目 1992年(マークⅡ)

7代目:走り屋を振り向かせたツアラーV

7代目で世代交代したのは4ドアハードトップのみ。そのボディは3ナンバー化され、新たにスポーティグレードの「ツアラー」系も登場した。ディメンション変更に伴い、サスペンションも4輪ダブルウイッシュボーン化。運動性能が大幅に向上した。280馬力を発揮するツアラーVが、そのイメージをけん引。スタイリングでは、ハイデッキに横長テールランプのリヤスタイルを採用するなど新たなチャレンジもしている。 
●8代目 1996年(マークⅡ)

8代目:コストダウンを図りつつ性能を強化

スポーティ色が強めだった7代目からデザインの方向性を改め、5・6代目のイメージを受け継ぐ「マークⅡらしい」スタイルに回帰した。バブル崩壊以降に開発されたため、内装の質感にコストダウンの跡が見られた一方で、ABSとデュアル&サイドエアバッグを全車標準装備化するなど、安全装備が充実した。3リットルエンジン搭載車には、クラウンマジェスタに続き、VSCを初搭載した。 
●9代目 2000年(マークⅡ)

9代目:ハードトップからセダンへの過渡期

マークⅡとしては最終モデルとなる9代目は、ボディを4代目以降続いたサッシュレス4ドアハードトップから、サッシュドアのセダンに近いスタイルへと変更。ともに一時代を築いたチェイサーとクレスタは廃止され、この2車を統合するかたちで、新たな兄弟として「ヴェロッサ」を迎えた。居住性などを考慮し、歴代でもっとも高い車高だった。 

■マークX時代(1984年〜2004年)

 
●10代目 2004年(マークX)

10代目:未知なる可能性へ向けた第一歩

36年続いたマークⅡの後継として登場したのが「未知なる可能性」を意味する「X」を冠した「マークX」だ。10(X)代目以降という、先達へのオマージュもあった(!?)。先進性を表すプロジェクタータイプの片側3眼ヘッドライトが特徴的。 
●11代目 2009年〜(マークX)

11代目:希少なFRセダンとして生き長らえるも……

マークXとしては2代目となる。ミドルクラスFFセダンが多くを占めていくなか、数少ないFRレイアウトのモデルとして希少性も含む国産のFRモデル。2016年のマイナーチェンジで大胆なフェイスリフトを敢行し現在の姿に。同時にボディ剛性の強化やサスペンションのチューニングなどが図られ、走りの質感を高めている。3.5リットルおよび2.5リットルのV6エンジンは上級セダンらしいパフォーマンスを発揮する。2019年末をもって生産を終了し、コロナマークⅡから続く50年の歴史に幕を閉じる。  *製品仕様・価格(税込み)などは発表時のもの
トヨタhttps://toyota.jp/

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