2018/08/24 ニュース

バッテリー大容量化で航続距離が65kmに! さらに大排気量化で、アウトランダーPHEVの魅力がグッとアップした

三菱自動車は、プラグインハイブリッドEVのミドルクラスSUV「アウトランダーPHEV」を大幅改良して、2018年8月23日に全国の三菱販売店で発売した。価格は393万9840〜509万40円。今回の大幅改良では、プラグインハイブリッドEV(PHEV)システムの主要構成部品の約9割を改良。モーター駆動ならではの走行性能をさらに向上させたのがポイントだ。 

バッテリーの大容量化とモーターをパワーアップ

具体的には、駆動用バッテリーを12.0kWhから13.8kWhに大容量化。最大出力を10%向上させた。さらにリヤモーター出力を約12%、ジェネレーター出力を約10%それぞれアップさせることで、力強い走りを実現するとともに、EV走行の航続距離を60.8km(Sエディション、Gプレミアムパッケージは60.2km)から65.0kmに伸ばした。また、エンジン排気量を従来の2Lから2.4Lに拡大。カムプロフィールの変更とバルブタイミング制御によって高膨張比サイクル(アトキンソンサイクル)化することで、低回転域で効率のいい発電を可能としている。排気量を拡大したのは、発電効率や走行性能の向上だけが目的ではない。エンジン発電時の回転数低減や発電量の適正化、さらにエアクリーナーやメインマフラーなどを改良するなどで、エンジンから発生する音を大幅に低減させている。これらにより、エンジン稼働中の車内の静粛性を向上させ、よりEVらしい走りを感じられるようになっているのだ。 

「S-AWC」のモードを細分化

走行性能のさらなる向上を図るため、車両運動統合制御システム「S-AWC」も進化させている。さまざまな路面状態や運転状況にきめ細かく対応するため、「S-AWC」の4WDモードは従来の「NOMAL」、「LOCK」に加え、「SNOW」と「SPORT」を追加。4つのモードから選択できるようになった。「SNOW」モードは、氷雪路のような滑りやすい路面での安定性やコントロール性を高める制御を行う。「SNOW」モード追加により「LOCK」モードはおもに荒れた路面に特化した制御に変更。高いトラクション性能を発揮することで、より安心して運転できる設定としている。「SPORT」モードは、乾いた路面などでのスポーツドライビングを楽しめるよう、アクセルレスポンスと旋回性を向上させる設定だ。 

走りの質感を高めた

PHEVシステムのアップデートに加え、走りの質感も高めた。前席と後席ドア、ラゲッジルームの開口部、リヤホイールハウスのボディパネル接合部に構造用接着剤を塗布することで、パネルどうしの接合面積を増やし、車体剛性を向上させた(Sエディションは従来の塗布面積を拡大)。フロント、リヤのショックアブソーバーをサイズアップ。同時に新型バルブを採用することで、モーター駆動ならではの滑らかな走行感覚にマッチした上質な乗り心地と高い操縦安定性を両立させた(Sエディションを除く)。ステアリングのギヤ比をクイック化するとともに、電動パワーステアリング制御を適正化。操舵時の質感向上と素直な応答性を実現した。 

内外装の質感や快適性も高まった

エクステリアは、ヘッドライト内部のデザイン変更とともにハイビームをLED化。グリルやLEDフォグランプベゼル、フロント&リヤのスキッドプレート、アルミホイールのデザインを変更するなど質感を高めた。また、リヤスポイラーを追加することで空力性能を向上。よりスポーティなルックスになった。インテリアでは、オーナメントパネルやハザードスイッチパネルのデザインを変更。メーター内ではパワーメーターの表示を変更し、モーターとエンジンの出力状況がわかるようになった。
●パワーメーターの表示を変更しモーターとエンジンの出力状況がわかるようになった
また、フロントシートはサイド形状を変更。硬さの異なるクッションを組み合わせることでホールド性を向上させている。さらに上級グレードにはフロント・リヤシートとドアトリムにダイヤキルティング本革を採用したほか、レーザーエッチングを施したオーナメントパネルを組み合わせ、上質感を高めている(Sエディション、Gプレミアムパッケージに設定)。後席用エアコン吹き出し口をフロアコンソール後部に追加して後席の快適性を向上。運転席のパワーウインドースイッチに、すべてのウインドーをオート開閉できる機能を採用。挟まれ防止機能もすべてのパワーウインドーに付く。このほか、普通充電。急速充電中にオーディオなどの電子機器に加えて、エアコン機能も使えるようになった。これにより充電中の車内の快適性を向上させている。 

安全性が向上

安全面では、衝突被害軽減ブレーキシステム「FCM」と誤発進抑制機能(前進・後進)を標準装備。全車が、経済産業省や国土交通省などが普及を促進する「セーフティサポートカー」の「サポカーSワイド」に該当する。 

[バリエーション&価格]

〈4WD・2.4L+モーター〉Sエディション…509万0040円Gプレミアムパッケージ…479万3040円Gプラスパッケージ…447万9840円G…418万2840円Gリミテッドエディション…393万9840円  アウトランダーPHEVの詳しい情報はこちら 
三菱自動車http://www.mitsubishi-motors.co.jp/ 
photo by Masami Sato  https://driver-web.jp/articles/detail/9880/ 

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