2018/07/22 コラム

王冠エンブレムの杞憂「9代目クラウン」


●セダンとステーションワゴン&バンは一部改良程度。でも、やはり「あれ」がない
1991(平成3)年10月に登場した9代目。この代から、クラウン初のフルモノコックボディを採用した「マジェスタ」が登場。ロイヤル系のボディも、先代までの水平基調からウエッジシェイプを効かせたものへ一新。法人向けの重厚なマジェスタ、パーソナルで若々しいロイヤルと、シリーズの差別化を図りました。その9代目前期型。15代目新型と共通点があるのですが……。そう、ロイヤル、マジェスタともCピラーの王冠マークがないのです。「格調と若々しさの融合」をコンセプトとしたロイヤル。マジェスタと同様、ハイデッキのリヤエンドとしながらテールライトを小型化し軽快さを狙ったのですが、尻下がりに見えるリヤビューが “らしくない” と評価され、販売不振に。そこで93(平成5)年8月のマイナーチェンジで、ロイヤル系はリヤまわりのデザインを一新。テールライトの大型化に伴いリヤクオーターパネルも変更する大がかりなものでした。それと併せてCピラーの王冠エンブレムも復活。
●後期型ロイヤル。俯瞰のアングルはコンプレックスから?
この9代目。ペリメーターフレームとの決別をはじめ、のちに5速AT車や4WDの追加など振り返ると意欲作ではありましたが、挑戦的なスタイルは、既存のクラウンオーナーには響かなかったということでしょう。6ライトのクーペ風のスタイルに生まれ変わった15代目。マイナーチェンジで “しれっと” Cピラーに王冠復活……なんてことがありませんように。
●15代目新型。オプションでCピラーの王冠エンブレム、あります
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