2022/08/26 コラム

N-VANより不利!? スペーシア ベースは、なぜ200㎏積みなのか。開発者に聞いた

リヤに貼られるチェッカープレートにも気合いが入っている

■ライバルはホンダN-VANか?

2022年8月26日に発売となった、スズキの新型軽商用車「スペーシア ベース」。軽バンには、エンジンを前席下に搭載するキャブオーバータイプと、フロントにエンジンを積む乗用車派生のボンネットタイプの2種類が存在するが、スペーシア ベースは後者のボンネットタイプ。かつてはアルトバンなど低全高系のボンネットタイプのバンがラインアップしていたが、現在ではスーパーハイト系のみとなっている。

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スーパーハイト系のボンネットタイプの商用車として2018年7月に誕生したのがホンダN-VANだ。軽キャブオーバーバンのアクティバンの生産終了を経て発売され、アクティバンの需要も取り込む狙いから、アクティバンと同じ最大積載量350㎏を実現(300㎏のタイプも設定、4人乗車時は200㎏)していた。

当時、ボンネットタイプの軽商用車としてはダイハツが軽スーパーハイトワゴンより若干背が高いウェイクをベースとしたハイゼット キャディーを販売中だった。ハイゼット キャディーは2016年6月にデビュー。2人乗り・150㎏積みで、ユーザーへのヒヤリングの結果から、人の働きやすさに重点を置くとともに軽積載をコンセプトにしていた。

N-VANはレジャー用途にも使える「+スタイルファン」グレードを設定するなど、純粋に商用車を意識したハイゼット キャディーとの商品性の違いが見られるが、最大の違いはN-VANが4人乗り・最大350㎏積みに対して、ハイゼット キャディーは2人乗り・150㎏積みである点。この乗車定員と積載のキャパシティの違いが購入の決定に少なからず影響を与えたとみられている。この結果、ボンネットタイプのバンではN-VAN 1強の構図となり、ハイゼット キャディーは2021年3月に静かに市場から去っていった。

ドライバーWeb編集部

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