2022/05/31 新車

三菱、新型軽EV「eKクロスEV」を発表。販売方法は3種類

三菱顔の新型軽EV

■価格は補助金を含めるとガソリン車の最上級モデル並み

三菱自動車は2022年5月20日、軽タイプの新型電気自動車(EV)「eKクロスEV」を2022年夏に発売すると発表した。FFのみの設定で、価格はエントリーグレードのGが239万8000円、上級グレードのPが293万2600円で、国の補助金55万円を適用するとそれぞれ184万8000円、238万2600円となる。エントリーグレードGは、補助金を含めるとベースとなるeKクロスの最高価格車であるガソリンターボ車「T」の4WDグレード182万500円とほぼ変わらない価格だ。三菱では、身近なEVを目指した結果であるとしている。

販売方法については、トヨタのbZ4Xのように税金や保険料などが込みとなるサブスクリプションサービス専用ではなく、サブスク、買い取り、残価設定ローンの3種類のなかから選択できるようにしたという。

【画像】ガソリン車とどこが違う? eKクロスEV詳細写真

■航続距離は180㎞

eKクロスEVは軽ハイトワゴンのeKクロスをベースに、フロントにモーターを搭載。最高出力は軽自主規制値いっぱいの47kW(64ps)で、最大トルクはeKクロスのガソリンターボ車の約2倍となる195Nmをマークしている。駆動用バッテリーは後席の床下中央部分に搭載し(全高は15㎜アップの1655㎜)、新開発のリチウムイオンバッテリーの容量は20kWh。同社のアウトランダーPHEVと同じ容量(20kWh)で、電池の製造メーカーも一緒(エンビジョンAESCジャパン)だが、プラグインハイブリッド車と電気自動車では求められる性能が異なるため、電池は新規開発となっている。

20kWhの容量に決まったのは、価格と航続距離とのバランスを考えた結果。三菱自動車の調べによると、軽自動車やコンパクトカーのユーザーの約8割は1日あたりの走行距離が50㎞以下。そこで、大半のユーザーが2日以上充電せずに走行できることを想定し、1充電あたりの走行距離を180㎞に設定した。

充電については、普通充電(AC200V/14.5A)と急速充電のポートを運転席側の車両側面後部に設置。普通充電は約8時間で満充電、おもに遠出した場合などに使用する急速充電は約40分で80%の充電が完了する。

なお、駆動用バッテリーに蓄えた電力は、一般的な家庭の約1日分の電力に相当。V2H(Vehicle to Home)機器と接続すれば、停電などの緊急時に非常用電源として活用できる。ただ、AC100V/1500Wなどの外部給電機能はない。

走行性能については、ノーマル、エコ、スポーツの3つのドライブモードを設定。電動車両に採用が増えているアクセルペダルの操作で加減速をコントロールできるイノベーティブペダル オペレーションモードを採用している。そのほか、低重心化を図るため、ガソリン車に比べて、ルーフパネルの鉄板の厚さを薄くしたほか、サスペンションには専用チューニングを行っている。ちなみに、車両の床下に駆動用バッテリーを搭載したことから、前後重量配分は理想に近い前56:後44に改善した。

ドライバーWeb編集部

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