2022/03/09 ニュース

マツダ新型SUV「CX-60 PHEV」欧州正式発表…FRベースのラージ商品群第一弾がついに!

●CX-60 PHEVは日本にも導入予定

欧州マツダは3月8日(現地時間)、欧州市場における新たなフラッグシップモデルであり、マツダ初となるプラグインハイブリッドシステムを搭載したマツダCX-60 PHEVを発表した。このCX-60 PHEVは、かねてより日本市場への導入も予定と公表しているモデルだ。

マツダCX-60 PHEVは、FR(フロントエンジン・リヤホイールドライブ)ベースの4WDモデル。マツダのデザインテーマである魂動デザインを表現するうえで理想ともいえるアーキテクチャーを手に入れた。



違和感なく鼻先の長いプロポーション。まさにFRプラットフォームが為せる技だ。ヘッドライトは意外にもつぶらで、昨今表情が怖かったマツダ車と比べると、可愛らしくも見えてくる。ボディサイドはCX-30にも通じる移ろいの美しさ。全体的に無理にラインを消さず、自然で肩の力が抜けたデザインといった印象だ。



【画像】マツダがやりたかったFRベースのSUV「CX-60」はインテリアにも注目

インテリアは、定評ある質感の高さを写真からも見て取れる。左右につながる加飾は、これまでのマツダ車でも見たことのない仕立て。シフトノブは、MX-30のものに似ている。センターディスプレイは頑固に薄型だ。



そしてハイブリッドパワートレーンは、2.5L直列4気筒直噴ガソリン「スカイアクティブG 2.5」に最高出力100kWを発生させる電気モーターを組み合わせる。トランスミッションは、新開発となる8速ATだ。駆動用バッテリーの総電力量は17.8kWh、総電圧は355V。

エンジンとモーターの組み合わせにより、システム総出力は241kW(327ps)、最大トルクは500Nmを発揮する。この最大トルクはマツダ車歴代でもっとも強力であり、0→100km/h加速はわずか5.8秒と高性能を誇っている。

一方、PHEVならではの優れた環境性能も魅力。その燃費はWLTPモードで1.5L/100km、CO2排出量は33g/km。時速100km以下で走行する場合は、モーターだけで63km走れるという。

エンジンを縦置き搭載する新開発プラットフォームには、これまで培ってきた人間中心のアプローチに加えて、先日ロードスターの改良時に追加された独自の車両姿勢制御システム「KPC(キネマティック・ポスチャー・コントロール)」も採用されている。

SUVならがら、CX-60 PHEVは重心の低さも自慢。高電圧バッテリーをフロントアクスルとリヤアクスルの間に配置し、ボディシェル内で限りなく低く配置している。そのうえで、前後車軸間をプロペラシャフトで機械的につなぐフルタイム4WDを採用。プレミアムセグメントに迫るハンドリング性能を誇っている。

また、低速走行時の視界を改善する次世代の360°ビューモニターなど新たな安全装備も追加されているようだ。

CX-60 PHEVの発売により、2050年までのカーボンニュートラル達成に向けて歩みだしたマツダ。今後数年間、電動車を開発し続けるとのこと。さらに2023年には、CX-60よりも大きく3列シートモデルも設定すると公表。こちらは、すでにモデル名が明かされている「CX-80」のことと思われる。

ちなみにMX-30 EVモデルの、ロータリーエンジン搭載車についても言及。モデル名は「MX-30 REV」と呼ばれるようだ(ロータリーのRとEVの組み合わせか)。

ついに動き出したマツダのラージ商品群。そして縦置き6気筒エンジンはいつ登場するのか? 今から楽しみで仕方がない!

〈文=ドライバーWeb編集部〉

ドライバーWeb編集部

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