2021/12/28 モータースポーツ

【山本カメラマンが見たWRC】秋のフィンランドで見た、ラッピの人気ぶりとエヴァンスの成熟度

●SS1のスタート前にゲストによるデモラン。なつかしのランサーはマキネンがドライブ!




カメラマンならではの視点が好評の、ラリーカメラマン山本佳吾氏のラリー取材記。COVID-19の影響でラリーが見られなかったのは、取材する側も同じでした。そんななかでも、わずかなチャンスで現地へ飛んだ山本カメラマン。かつて1000湖ラリーと呼ばれた伝統の1戦、WRCラリー・フィンランドの取材模様をお届けします。今回も、現地でしか見られない取材の裏側の情報が満載です!




■メディアのルールも大幅に変わりました



みなさん、お久しぶりです。2020年の9月以来、海外にはまったく行けず悶々とした日々を過ごしていましたが、ちょうど1年が経った8月末からラリー以外のお仕事でヨーロッパに長期出張してきました。

知らない人もいるかと思うけど、僕はラリーばかり撮ってるわけじゃなくて、普段はドライバーを始めいろんな自動車媒体でお仕事しています。どちらかというとラリーを撮ってるほうが珍しいんです。とはいえ、せっかくヨーロッパに行くんだからラリーに行かない手はありません。そこで、仕事のスケジュールを見ながらラリーのカレンダーを確認すると、出張中に複数のラリーに行けることがわかりました。今回は、ラリー・フィンランドに行ったお話しです!

WRC
●初の秋開催のフィンランド。紅葉がとてもキレイでした


COVID-19の影響で20年はキャンセルになったラリー・フィンランド。21年はいつもの8月ではなくて10月に開催されました。今年で70回目となる歴史あるラリーだけど、秋の開催は初めてなんだそう。事前に天気予報や現地の友人に確認したら、絶対に寒いよ! とのこと。フィンランドの前はドイツや南仏に3週間近く滞在していたので、本気の防寒具を持って行くのは面倒な気がして、薄手の上着と雨具で凌ぐことにしました。どうにもならなかったら現地で買えばいいんだし。

僕にとっては20年のラリー・スウェーデン以来のWRC。久々なので真面目にレッキすることにしました。と言うのも、最近は経費削減でギリギリの日程で取材していたのですが、今のWRCはPCR検査を受けないとだったり、わからないことが多いので早めに現地入りしたんです。今年から僕たちメディアは2種類に分類されます。サービスパークでの取材が許可されるLDメディアと、ステージでの取材が許可されるHDメディア。簡単に説明すると、LDだとサービスパークには入れるけどステージには行けず。逆にHDだとステージには行けるけどサービスパークには行けず。

WRC
●メディアはもちろん、選手、関係者全てが厳格なルールのもと、接触が規制されます


これがなかなか難しくて、僕みたいにひとりで取材しているとサービスもステージも両方行きたいわけです。幸い、LDからHDへの変更は可能なので、木曜日までLDでサービスを取材、金曜朝からHDでステージで取材することにしました。これならとりあえず両方の取材ができると考えたのです。ところが、今までと違ってサービスに選手があまりいないんです。結果、サービスでの取材はほとんどできず。こればかりは行ってみないとわからないことなので、仕方ない! 気分を切り替えてまずはシェイクダウンのスタートで選手の表情から追ってみることにしました。

ドライバーWeb編集部・青山

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