2021/12/21 モータースポーツ

「川名賢のラリー・セヴェンヌ参戦記 05」レキは具体的にこのように行います。これがラリー本番に備える一番の重要な作業!


皆さんこんにちは、ラリードライバーの川名です。今回はラリー・セヴェンヌ5日目、レキ2日目の模様をお伝えして参ります。

前回のお話ではざっくり今回のラリーのレキの流れをお話いたしましたので、本日はもう少しステージにについてお話していきたいと思います。


■ペースノートへの記し方



ちなみにレキ2日目は、SS8/12(23.3km)、SS9/13(14.4km)のペースノートを作ります。

今回のラリーはフランス南部のモンペリエから北に100kmほど移動したエリアでの開催となりましたが、このエリアのステージはとてもツイスティで、前回のラリーモンブランに比べるとかなりテクニカルな印象でした。もちろん道が細いのに5速全開でアクセルを踏み抜かなければならない、手に汗握る超ハイスピード区間も多く存在します(汗)。

また、路面が非常にバンピーで、マシンセットアップを外すとクルマが跳ねてしまって危なくて踏めないという、これまた未知の領域でのラリーになることが必須でした。

さて、これからレキトラベルに皆さんをお連れしたいと思います!

SSのスタートには小さく「DES」という看板が置かれています。ここから先がアクセル全開で走るステージです。

kawana

スタートすると、まずは紅葉の木々のトンネルを抜けていきます。

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一番手前の左コーナーの内側はインカットするとパンクの危険性があるので、「3レフト ドントカット」とノートに記しました。

紅葉のトンネルを抜けると、まだ緑色の木々たちも顔を出します。奥の右側の白いポールまでアクセル全開で行けそうですね! 路面のうねりがとてもよくわかります。

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石のガードレールは、きっとラリー好きなら誰しもが憧れるフランスラリーらしい光景です。まるでWRCのラリー・モンテカルロのようですね。この路面は見た感じざらついていて雨でもグリップしそうな雰囲気です。

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だんだん人口建造物が顔を出します。短い橋のトンネルの下をS字に抜けていきます。雨が降るとトンネルの下だけ路面が乾かなかったりして、その先の左コーナーが滑るので要注意。トンネルの先は左コーナーのようですが、「クレスト」になっていて先が見えにくいレイアウトですね。ヨーロッパでは低速コーナーの処理もその先のストレートに大きく影響するので、丁寧にペースノートを作る必要があります。

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ドライバーWeb編集部・青山

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