2021/10/19 コラム

トヨタはなぜワンタッチウインカーを採用してこなかったのか…3秒ルールを守るのはトヨタだけ?

●トヨタのワンタッチウインカーは他社と違う

■国内メーカーとしては最後だった



ちょっと旧聞に属するが、トヨタは国内で一社だけ乗り遅れていた便利機能の採用を、ヤリスからようやく始めた(OEMを除く、トヨタ製として)。

ウインカーレバーを軽く動かすと数回だけ点滅する、通称ワンタッチウインカー。ウインカーレバーを戻す手間がなく、戻し忘れも防ぐことができるため、車線変更などで使っている人も多いと思う。



欧州車ではかなり前から当たり前の装備になり、国内メーカーにも採用が広がった。今では軽乗用車にも付いている。ところが、トヨタだけはプレミアムブランドのレクサスでも、国内仕様にワンタッチウインカーを採用してこなかった。事実、アフター用品ではトヨタ車をワンタッチウインカーにできる後付けキットが販売されている。ナゼか!?

理由はご存じの方も多いはず。日本の道路交通法との関係だ。

該当するのは、①道交法第53条第1項、および②道交法施行令第21条。要約すると、①車両のドライバーが進路を変えるときには方向指示器、つまりウインカーで合図を出し、進路変更が終わるまでそれを継続しなければならない。②同一方向に進行しながら進路を変えるとき、つまりレーンチェンジにおいて方向指示器で合図を出す時期は、進路変更を始める3秒前。――と定められている。いわゆる「3秒ルール」だ。

一方、欧州車から日本車に広まったワンタッチウインカーは、基本的に3回点滅して消灯する。この点滅の継続時間が国内の法令に照らしてどうなのか!? というのが、これまで折に触れてトヨタ関係者から得た見解だった。

ドライバーWeb編集部

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