2021/09/30 ニュース

首都高ルーレット族を狙った最終兵器? 光電式の「人力オービス」とは

テレ朝ニュース、2021年9月27日の記事より


■固定式とも可搬式とも違う…人を使って「神出鬼没」



そこで警視庁は考えた!

「秘匿性の高い取締方法の検討を行い、実証実験や検察庁との協議を重ね、定置式(JRC)による速度測定を行うと同時に、道路外に設置したハイスピードカメラにより違反車両の秘匿撮影(赤外線撮影)を行い、違反車両を特定するという取締方法を考案した。」

「定置式」とは、いわゆるネズミ捕りを意味する。「JRC」は日本無線だ!

月刊交通8月号には「道路外」での撮影シーンが小さく載っている。「ハイスピードカメラ」を載せたらしい三脚が2台写り、少なくとも5人の人物が見える。全員マスク着用。場所は「万年橋」という跨道橋(こどうきょう)だそうだ。上記パソヤの記事の写真に「築地川銀座公園の機材があった場所」として楕円の囲みがある。ずばりその場所で「秘匿撮影」を行ったのかも!


●パソヤのプレスリリースより

「令和2年(※2020年)8月28日から、この方法による取締りを3回実施して、速度超過の違反者としてルーレット族25名(38件)を検挙したほか…」

上記テレ朝ニュースに「取材班が一周するのに15分かかった環状線を、わずか8分ほどで走り抜けていきます」とある。ひと晩に2回も3回も捕まった者もいたんだろうねえ。

「…令和3年(※2021年)6月現在、残る18名(21件)の追跡・裏付捜査を推進している。SNS上では『もう首都高では走れない。どこでやられるか分からない』などとルーレット族の間でも話題となったほか、一部週刊誌に掲載されるなど大きな反響があった。」

オービスではないが、現場では測定&撮影を行うだけ、あとで違反者を出頭させて取り締まるという、いわば「オービス的手法」を用いたわけだ。固定式でも可搬式でもなく、人をたくさん配置して行う「人力(じんりき)オービス」ってとこですかね。月刊交通8月号のレポートはこう結ばれている。

「今後も新たな場所や時間等を検討した上での、取締計画を立案中である。」

公道をレース場のように利用するなんて最悪だ。警視庁さんの工夫と頑張りに拍手したい。ただ、交通量の多い首都高速に光電式をセットするのはたいへんだ。跨道橋にまで人を配置するのもたいへんだ。そしてルーレット族のほうも「悪い工夫」をするだろう。車両前部のナンバーを外したり、マスクと帽子で顔のほとんどを隠したり。

ドライバーWeb編集部

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