2021/09/16 新車

【カローラ クロスのCM見た?】え!? 実車? どうやって撮ってるの? クルマ本体だけでなく、TVCMにも注目したい理由とは



■最新の技術と話題のアーティストがコラボ


この不思議なCMに使われた機材は、「LED WALL」と呼ばれる、平面ではなく曲面で作られたラウンド型の大型LEDディスプレイ。カローラ クロスの実車をこのLEDディスプレイで300°囲み、そこにソニーPCL社のバーチャルプロダクション技術を駆使したアート作品を投影し撮影されているのである。



バーチャルプロダクション技術とは、このLED WALLとIn-Camera VFX(カメラトラッキングとリアルタイムエンジンを使った技術)を組み合わせた撮影方法。バーチャルの背景と、今回の実車のような現実の物体を後処理なく組み合わせられる、最新の撮影技法だ。

そしてこの幻想的な光の映像を生み出したのが、現代アーティストの小林健太氏。小林氏の画風は画像編集ソフトを用いることが特徴で、これまでにも国内だけではなくアメリカで個展を開いたり、イタリアの展覧会へ展示したりと世界的に活躍している。

トヨタ新型SUV「カローラクロス」日本発売…海外仕様と顔が違った。価格は200万円切りからスタート

光のアートの中を駆け抜けるカローラに合わせて流れる曲も、話題のアーティストが手がけた。「Tokimeki」と名付けられた曲は、現役大学生のアーティストVaundy氏がこのCMのために書き下ろした新曲。軽快に走るカローラ クロスのイメージがうまく表現された曲に仕上がっている。

Vaundy氏はYouTubeに楽曲を投稿し始めた2019年頃から話題になっている、新進気鋭のアーティスト。YouTubeも含めたサブスクリプションの再生回数は9億回を超え、急速に人気が高まっている。



クルマのTVCMは、いつの時代も話題を提供してきたコンテンツだった。しかし、最近はCGを使ったCMが増えたせいもあるのか、あまりニュースになることもなかった。カローラ クロスはそんな停滞気味だったクルマCMに、強いインパクトを残してくれる作品に仕上がっている。実車をガッツリと撮影しながら、最新の映像技術が駆使された珍しいスタイル。ぜひTVで見た際には、その映像のキレイさに注目したい。


<文=ドライバーWeb編集部・青山>


ドライバーWeb編集部・青山

RELATED

RANKING