2021/07/05 コラム

オービスの性能差があらわに? 2020年の都道府県別「取締り件数(もとい撮影枚数)」の資料が手に入った!

(左)スウェーデンの世界的企業、センシスの「MSSS」(右)日本のオービスの老舗、東京航空計器の「LSM-300」※警察庁のWebサイトより


都道府県別のオービス取り締まり件数



さてさて、めんどくさい話はここまで。2019年と2020年の可搬式オービスの、都道府県別の取締り件数と撮影枚数を見てみよう。


●これらのデータは公開も発表もされていない。情報公開法に基づき警察庁に対し開示請求し、手数料を払って開示を受けたのだ

全国の総数は、2019年の5069件から2020年の1万1568枚へ、約2.3倍も増えた。可搬式の全国の整備数(これも詳細は別記事で)は、2019年度末(2020年3月末)の60台から2020年度末(2021年3月末)の99台へ、約6割増えた。年度と歴年の違いはあるものの、台数の増え方より撮影枚数の増え方がはるかに大きい。

しかし、2019年と2020年のデータは、単純には比較できない。各都道府県警察が可搬式を何台、何月に購入(運用を開始)したかを考慮しなければならない。千葉県警の例を挙げよう。千葉のデータはこうなっている。取締り件数と撮影枚数は歴年(1月1日~12月31日)で、整備数は年度(4月1日=翌年3月31日)だ。

2019年 整備数=1台 取締り件数=42件
2020年 整備数=3台 撮影枚数=1076枚

2019年度の1台は、同年12月から運用を開始した。だから2019年に取り締まった42件は、1年分じゃなくて1カ月分なのだ。

2020年度は3台、うち1台は2020年1~12月の運用だ。あと2台は同年12月に運用を開始した。よって、1台当たり月平均約77件を取り締まった、もとい約77枚を撮影したことになる。一方、たとえば岡山県警はこうだ。

2019年 整備数=1台 取締り件数=133件
2020年 整備数=3台 撮影枚数=96枚

2020年2月25日付けの山陽新聞によれば、最初の1台は2019年1月15日から運用を開始したようだ。1年弱で133件。月当たり約11件ちょいか。千葉に比べてどえらく少ない。2020年は、増えた2台が何月に運用を開始したとしても、前年の1台の時期よりだいぶ減っている。どういうこと?

ドライバーWeb編集部

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