2021/06/30 コラム

もはやイリュージョン…ホイール洗浄に革命を起こす魔法のマシン!|木下隆之の初耳・地獄耳|

●ホイールの裏側までびっしりブレーキダスト

愛車をピカピカにしておきたいと願う気持ちは強い。だから頻繁にコイン洗車機に入れる。時には財布に優しい水洗い(500円)でお茶を濁すこともなくはないのだが、いいことがあった日にはちょっと奮発して、プレミアム洗車コース(1200円)。お手軽ジャブジャブウオッシングで爽快ドライブを楽しむわけだ。



もちろん、クルマへ愛情が深ければ、「男なら洗車は手洗いよ」ってことになるのだろう。だが、そこはそこ、似非クルマ愛好家の誹りを逃れられない身ゆえ、ついついお手軽ジャブジャブウオッシングでお茶を濁してしまうわけだ。

100点満点の手掛けワックスでピカピカも理想的ではあるが、そんな優雅な日曜日がほとんどないとするならば、手軽なコイン洗車機でもつねに80点でいたほうが気持ちいいだろうという主義なのである。

とはいうものの、コイン洗車機の欠点は、ホイールがキレイにならないことだ。高速回転するゴムブラシがタイヤ表面の汚れは落としてくれる。だが、回転運動だから凹凸のあるホイールの隙間までにはブラシが届かず、洗い残しは避けられない。5本や6本くらいのシンプルなスポークタイプなら、備え付けの手ブラシでゴシゴシすればなんとか体裁だけは整えられるが、網目のような凝ったホイールになるとお手上げだ。

歯ブラシでコシコシするのも難儀だし、まして、ホイールにブレーキダストがこびりついたら致命的。ナイロンブラシなどでは綺麗になるはずもなく、といっても金タワシでゴリゴリこそげ落とすわけにもいくまい。ホイールの表面に金属片が深く侵入してしまうとこれはもう、洗剤でブラシした程度では落ちないのである。

こうなったらもう、見て見ぬ振りである。綺麗になったものだと心に念じる。意識から消し去ってしまうことにしているのだ。

そんなモヤモヤを解消してくれる魔法のマシンに出会った。「超音波ホイールウオッシャー」と、いかにも汚れが落ちそうなそのネーミングに完全にヤラレてしまったのだ。

僕が所属するBMW Team Studieのチーム監督、熊さんが経営しているショップ「スタディ仙台店」にそれはあった。レースの打ち合わせを建前にコーヒーでもご馳走になろうと立ち寄った。すると奇特な店長が、こういうのである。

「ホイール洗っておきましょうか? ピカピカになりますよ」

これはもう、神のお告げである。もちろん断る理由もなく、クルマのキーを預けた。すると、それはもう魔法としか言いようがないほどものの見事に、長い不精でこびりついたブレーキダストが落ちたのである。

タイヤチェンジャーのような機械にタイヤをセットする。スイッチをオンにすればあとは自動である。



小さなバスタブのような箱には45度℃に温められた液体が満たされている。



そこにタイヤを装着したままのホイールをひたす。



すると、圧電超音波振動トカナントカカントカで、汚れ分子を完全除去。ゴムブラシでのゴシゴシも必要ないし、重いタイヤとホイールをヨイショすることもない。ホイール表面はもちろんのこと、ホイールの裏側やボルトナットのネジ山の隙間まで、キレイさっぱりなのである。


●ビフォー


●アフター

例えるならば、美女の膝枕でウトウトしながら耳掃除をしてもらったような…鼻毛ワックスで瞬間脱毛したような? あるいは…他にこれに似た快感が浮かばないほど、気分爽快なのである。もはやイリュージョンと呼ぶしかない。

これほど素晴らしい魔法のマシン、近所にあれば…。似非クルマ好きの、切実な思いである。

〈文=木下隆之〉

ドライバーWeb編集部