2021/06/20 コラム

日産オーラにはなぜ「ノート」の冠が? ”分離”まで視野に入れた思い入れたっぷりの車名

●左がノート、右がノートオーラ


オーラの車名の由来



オーラ(AURA)は、英語で「気品」、「独特の雰囲気」という意味。気品があり、存在感を放つプレミアムなクルマに、との思いを込めて命名。また、ドイツ語の“AURA(アウラ)”には「複製されたものにない、オリジナルだけが持つ輝き」という意味もある。このクルマが、見る人を惹きつける唯一無二の輝きを放つ……そんな存在になるようにという思いも込められている。風格があって独創的、といった意味を連想させる言葉である。

先行して発表したクロスオーバーEV(電気自動車)の「ARIYA(アリア)」と綴りがよく似ているが、電動車両どうしであえて歩調を合わせたのかという点に関しては、「特に意識して似せたということはありません(丸地氏)」とのことだ。

車名の検討段階では、数十にもおよぶ案が出たが、そのなかでひときわ存在感を示していたのが「オーラ」だったという。「たくさんある案のなかから、みんなで『これだ!』という感じで、断トツ、満場一致ぐらいで決まりました。雰囲気とか気品とか、意味合いともマッチしていて、まさにオーラを発散している。新ブランドなので、まずは覚えていただくのが大切ですが、そのとき音の響きが非常に大事だと思います。オーラは誰もが知っている言葉なので覚えやすく、オーラを出すというイメージも頭にスッと入ってきます」(丸地氏)。その名前のとおり、最初の案の段階から、まさに“オーラを放っていた”車名だったのである。

こうして今から2年ほど前に車名が決定。誰もが知っている言葉だけに、他社がすでに登録済みかと思われたが、商標の自動車の分野(第12類)では奇跡的に未登録の名前だった。ただし、商標を出願したところ、他の先願商標との類似が指摘された。商標を使用する分野が被っていたためで、指定商品を見直すことで1年ほど前に無事、「AURA」の商標登録が行われた。まさにこのクルマのために、最良の名前が残っていたのだった。

ドライバーWeb編集部

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