2021/04/27 モータースポーツ

【交通事故から優勝!】WRC第3戦、歴代3位の秒差バトルを制しTGRのオジエが今季2勝目。勝田は3戦連続の6位フィニッシュ【クロアチア・ラリー Day3】

●ドアを破損したまま走るオジエのヤリスWRC ©︎Redbull



WRC 2021 第3戦

第1回 クロアチア・ラリー 2021

日時:4月23~25日

サーフェイス:ターマック

SS総走行距離:300.32km(SS数20)

サービスパーク:ザグレブ




今季初のオールターマックラリーとなった、WRC 2021第3戦クロアチア・ラリーは、4月25日に最終日デイ3を迎え、TGR(トヨタGAZOOレーシング)のセバスチャン・オジエが今季2勝目を飾った。総合2位は僅差で続いたチームメイトのエルフィン・エヴァンス。3位にはティエリー・ヌービル(ヒョンデ)が入った。勝田貴元は順位を上げ、総合6位でフィニッシュしている。


■オジエを突然襲ったアクシデント


デイ3は前日までのSS数とは異なり、ザグレブから北西方面に設定された2つのステージをそれぞれリピートする4ステージで争われる。だが、ラリー最長25.20kmのロングステージがSS17と19に、そして最終のSS20は上位5台までがポイントを獲得できるパワーステージに設定されているため、クルーは最後まで気が抜けない。SS走行距離は78.58km。天候は3日連続の晴れで、気温は昼頃には18℃まで上がる予報。前日に比べると暖かい。朝のタイヤ選択では、ほとんどのクルーが6本すべてハードコンパウンドをチョイスした。

SS17が始まる直前に、衝撃のアクシデントが起こった。トップを走るオジエが、ステージに向かうリエゾン中に一般車両と接触事故を起こしてしまったのだ。幸い双方にケガはなかったようだが、オジエのヤリスは右側のドア外板を大きく破損してしまう。この日は最終ステージまでサービスでの修復はない日程。オジエはドアを破損したまま4ステージを走らざるを得なくなってしまう。

クロアチア
●WRCオフィシャルからのキャプチャー画像。ドアの外板が大破している


この事故に関しては、ちょうど目の前で撮られていた動画がYouTubeでも公開されている。動画を見る限りではわからないが、オジエが急に車線変更したようにも、追突した一般車両が相当なスピードを出していたとも見れる。いずれにせよ、WRCのクルーが一般道で接触事故を起こすのはとても珍しいこと。一般道を走るリエゾン中はなにが起きてもおかしくないのだが、衝撃の瞬間だった。


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