2021/04/08 ニュース

ライバルN-VANには勝てなかった?ハイゼットキャディーが生産終了した理由

●N-VANに負けたカタチとなったハイゼットキャディー


一方、N-VANはアクティバンの後継車だから



対して、N-VANは軽キャブオーバー商用バンの「アクティバン」の実質的な後継車ということで、荷物を多く積めることを前提条件とした。そのため、アクティバンと同じ2人乗車時350㎏を実現している。プラットフォームはNシリーズへの展開を想定して、各モデルに対応するための専用設計の幅を持たせた構造とし、その基本構造を生かした効率的な補強で重量増加を最小限に抑えながら、軽バンとしての性能を達成している。

このように、両車ともに時代やニーズを読んで、コンセプトを決めたのである。しかしながら、積載のキャパシティは購入の決定を大きく左右したと思われる。商用車たるもの、積めないより積めたほうがいいからだ。なお、パーソナルユースを意識してスタイリッシュにまとめ上げたグレード「+スタイル ファン」の設定もN-VANの販売に貢献しており、じつは約5割の販売実績を誇る。



伝統のあるハイゼットの名称を冠しており、商用車のイメージを定着させることで商用車ラインアップの広がりを訴求。ハイゼットカーゴとは異なる層のユーザーの獲得を意識したと思われるが、販売動向によっては発売から時間が経過しているハイゼットカーゴの置き換えを意図していたのかもしれない。新時代のビジネスカーとして参入したハイゼットキャディーであったが、残念ながら浸透せずに生産終了となった。2016年〜2020年までの販売台数は6569台だった。

〈文=ドライバーWeb編集部〉

ドライバーWeb編集部

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