2021/04/05 コラム

沖縄のダンプカー重大事故、あのオービスはダミーだった

●奥の方にオービスが見える



あれは三菱電機の高速走行抑止システム(略して高抑)、RS-2000だ。四角いレーダーアンテナと撮影部(カメラ)、発光部(ストロボ)が、無残に崩落している。ふだん運転席から前方上方に見るのとは違い、崩落してクルマを押しつぶしたRS-2000の重量感、巨大さに私は震撼した。 ※正確にはRS-2000のB型なのだが、そこは捨象する。


●浦添市、国道330号線のRS-2000。オービスマニア・礼田計氏が2016年3月に撮影したもの。写真の奥に見えるトンネルの対向車線側から猛スピードのダンプが現れ、RS-2000を載せた門形構造物の、向かって右側の支柱に激突、破壊したのだ

RS-2000は遅くとも2018年3月末には部品供給、工場修理、裁判対応等を終えた。ただし、点検業者に保守点検をさせつつ稼働しているものもあると、2019年に東京地裁で傍聴した裁判でわかった。だからつまり、2018年3月末以降のRS-2000は以下のいずれかになったわけだ。

1、撤去された。
2、撤去されず稼働している。
3、撤去されずいわゆるダミーとして残されている。


●2008年に三菱電機は全国の警察へ「弊社交通取締機器 新規販売終了及び保守対応終了についてのご連絡」を送付した。それから約10年間をかけてさまざまな速度取り締まり装置について部品供給等の対応を終えた

ドライバーWeb編集部

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