2021/03/22 モータースポーツ

一旦は開発凍結も…攻めたホンダF1の新しい内燃エンジン。浅木PU開発責任者に聞いた


ホンダの総力を結集して



しかもこのICEはボアピッチ、つまりシリンダー間の距離も短縮され、全長が短くなっているという。ホンダのPUは昨シーズンの“RA620H”から、強大なパワーに耐えられるシリンダー内メッキ「熊製メッキ」を採用している。ボアピッチの短縮、小型軽量化はそれがあってこそ可能になったに違いない。

ちなみに「熊製」とはご想像のとおり、熊本製作所のことである。ホンダのF1 PUはHRD Sakuraだけで作られているわけではなく、ターボ技術にはホンダジェットを開発していたHGPU(先進パワーユニットエネルギー研究所)が貢献し、燃料開発部門は新しい燃料の技術を研究し、サプライヤーであるエクソンモービルに託して投入している。そして、この熊本製作所という具合で、ホンダの総力が結集されているのだ。

「HRD SakuraとHRD UKが前面に出て、トラックオペレーションはイギリスがメインで、開発は栃木県のさくらでやっているが、それだけでF1を勝てるというものではありません。ホンダにはグローバルで見ると何万人もの技術者がいる。その技術から必要なものを集結する必要があるんです」

ドライバーWeb編集部

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