2021/03/20 モータースポーツ

ワークスGRヤリスが2台ともにデイリタイア。並み居る強豪をおさえ、WRX&鎌田が首位で折り返す【新城ラリー2021デイ1】


大注目のGRヤリスは……


そして、もう1つの注目であったGRヤリスのデビューだったが、なんといきなり大きなトラブルに見舞われてしまった。今季からトヨタはワークスであるTGR(トヨタGAZOOレーシング)を2台体制へ変更。前年までのドライバー眞貝知志と、8度のチャンピオン経験者である勝田範彦にGRヤリスを託し、デビュー戦に挑んできた。しかし、SS1スタート直後に勝田のヤリスがストップ。そして、SS3では眞貝のほうにもトラブルが発生し、2台ともリタイアに追い込まれてしまう。原因は定かではないが、どうやら2台ともにエンジントラブルだった模様で、明日の再出走もできるかわからない状況のようだ。



k-oneレーシングチームの山本悠太も、GRヤリスでエントリーした1人。だが、86でチャンピオンを獲った昨年までのスムーズな走りは鳴りを潜め、走行するマシンからはどこか迷いも感じられるようだった。山本はデイ1終了後、「四駆に慣れていないというのもありますが、まだマシンとの対話がうまく出来ていません」と語っている。コロナ禍でテストすら満足にできない状況では、いたし方ないだろう。山本はクラス6位で初日を終えている。



FF+CVT仕様のGRヤリスで参戦してきた、ウェルパイン モータースポーツはクラス3位でデイ1を終えた。GRではないノーマルヤリスが昨年から活躍しているJN6クラスだが、GRヤリスは重さがネックとなっているようだ。ドライバーの村田康介からは「高速ステージの鬼久保で差が開いたのに驚きました。逆にツイスティなステージでは差を詰めることもできたので、明日はツイスティなSSが勝負だと思っています」と前向きなコメントがもらえた。



と、GRヤリスのデビュー戦は正直あまりうまくいっていない。だが、今回起こったアクシデントは、新しくデビューしたマシンには起こりうる事象ばかりなので、悲観することはまったくない。GRヤリスはこれからのラリーマシンだ。デビューはうまくいかなくても、これから先いくらでも活躍できる。

明日のデイ2は、新城の名物とも言えるツイスティな林道のロングステージ「雁峰」がクルーを待ち受ける。そして天候は20日夜から急降下し、降水確率は100%。降雨量も多い予報だ。雨はタイム差をどのくらい縮めてしまうのだろうか。予想のつかないJRC初戦リポートを、明日もお見逃しなく!

<文=ドライバーWeb編集部・青山>




RELATED

RANKING