2021/03/02 モータースポーツ

【WRC 2021 第2戦】2世ドライバー大躍進! トヨタのロバンペラが史上最年少ポイントリーダーに!【アークティック・ラリー・フィンランド Day2,3】

●オィット・タナック(ヒョンデ i20クーペ WRC)


WRC 2021 第2戦

第1回 アークティック・ラリー・フィンランド 2021

日時:2月26~28日

サーフェイス:スノー/アイス

SS総走行距離:251.08km(SS数10)

サービスパーク:ロヴァニエミ



WRC 2021の第2戦、アークティック・ラリー・フィンランドは初日からリードを守ったヒョンデのオィット・タナックが優勝。最終パワーステージまで僅差の争いが見られた2位争いは、TGR(トヨタGAZOOレーシング)の地元フィンランド人ドライバー、カッレ・ロバンペラに軍配が上がった。ヒョンデのティエリー・ヌービルが3位フィニッシュ。勝田貴元は前戦モンテカルロに続き総合6位を獲得した。

あの名ドライバーの2世が見せ始めた才能


土曜日のデイ2は午前に3本のSSを走行し、午後にそれぞれをリピートする計6つのSSで争われた。天候は晴れで、スタート時の気温はー4℃。この日のステージは道幅の狭い箇所が多く、その上、曲がりくねっていたり起伏が激しかったり、変化に富んだ道がクルーを待ち受ける。スタート順は前日とは変わり、デイ1の総合順位のリバースオーダーとなる。WRカーのクラスは、総合首位のタナックが最終走者となる。

オープニングのSS3から、今回好調なヒョンデチームが速さを見せてきた。トップタイムは、総合首位のタナック。そして、チームメイトのティエリー・ヌービルがインカムのトラブルを抱えながらもセカンドベストでまとめてきた。そして、続くサードベストは、ヒョンデのセカンドチームで今回スポットエントリーしている、オリバー・ソルベルグがマーク。まだ19歳のノルウェー人ドライバーは、ご存知2003年のワールドチャンピオン、ペター・ソルベルグの長男。このラリーがWRカー初ドライブとは思えないほどの速さで、周りを驚かせた。


●オリバー・ソルベルグは今季からヒョンデに加入。驚くべき速さを秘めていた

4台エントリーしているどのヤリスWRCよりも速くフィニッシュしたオリバーは、「信じられないよ! とてもいい感触ではあったけど、まだ自分のリズムを掴みきれていない感じなんだ。道は狭くて難しいけど、自分のリズムで走れるようになればもっとよくなるはずだよ!」と余裕のコメントを残している。


●スバル最後のチャンピオン、ペター・ソルベルグの子であるオリバー。北海道のラリー・ジャパンで見たことあるファンも多いだろう。あの小さかった子がこんなに立派になるなんて……。(写真は2020年のもの)

TGR勢はSS3では遅れたものの、続くSS4で1,2,3フィニッシュ。負けじとヒョンデ勢に食らいつき、総合3位のロバンペラはクレイグ・ブリーン(ヒョンデ)をかわし2位に浮上した。後続では、総合6位を走行中だったテーム・スニネン(フォード)がミスコースでタイムロスし後退。それに伴い、勝田貴元、オリバー・ソルベルグ、そしてセバスチャン・オジエの3人がポジションを1つづつ上げている。


●地元ラリーで気合の入っていたスニネンだったが、惜しくも後退

SS5では、またしてもタナックがベストタイムをマーク。午前のセクションを首位で終え、ロバンペラ、ブリーンがこれに続く。そして驚異的な速さを見せているオリバー・ソルベルグは、このステージ4番手タイムでフィニッシュ。勝田貴元を抜き総合6位に浮上した。


ドライバーWeb編集部

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