2021/02/25 新車

ドイツで発表された新型Cクラスを詳細解説! その衝撃的な内容は、まさに「プチSクラス」!



まさしく、プチSクラス!


デザインも新型Sクラスに通じる、最新のメルセデスの雰囲気を纏う。「センシュアル・ピュリティ(官能的純粋)」というメルセデスのデザイン・フィロソフィは、現行のCLSクラスやAクラス、新型Sクラスでさらに研ぎ澄まされ、不要なラインを可能な限り省略した、クリーンな造形に進化している。Sクラスではそれがラグジュアリーサルーンとして表現されたが、よりコンパクトな今回のニューCクラスでは、ショートオーバーハングとキャブバックワードな、よりスポーティネスを強調したダイナミックな造形にうまくまとめられた印象だ。

Cクラス

ステーションワゴンも、リヤに向かってルーフが滑らかに下がった、スポーティなシルエットが与えられている。リヤコンビランプもセダンと近いデザインとされ、セダンと大きく違わないイメージに仕上がっている。ちなみに新型は、中央に大きなスリーポインテッドスターをあしらったスポーティなデザインのフロントグリルが全車に備わり、標準モデルとアバンギャルドラインが用意される。先代まで用意されていた、ボンネット先端にマスコットを備えたエレガンス仕様が、新型では選べなくなったのは少々残念である。

Cクラス

インテリアも新型Sクラスに始まる最新のデザインエレメントがふんだんに盛り込まれている。航空機のエンジンをモチーフにしたエアベントなどはSクラスとは異なるが、物理スイッチがほとんどない、大幅にデジタル化したインパネは、まさに「プチSクラス」。ドライバー正面には10.25インチまたは12.3インチのメーターディスプレイが備わり、センターには9.5インチまたは11.9インチのタッチディスプレイが、まるでフローティングしているように配置される。そこから後方に伸びるセンターコンソールは直線的なデザインで、クールな印象を醸し出す。ステアリングホイールは、昨年フェイスリフトを受けたEクラスから採用されている最新世代のものだ。

Sクラスと大きく異なるのは、センターディスプレイがドライバー側に6度傾けて配置されている点。つまりドライバーが中心のスポーティなモデルであることを印象づけている。この6度という傾きは、助手席からの視認性や操作性も考慮して決定されたそうだ。

Cクラス

新型はボディサイズも大きくなっている。セダンは全長4751mm、全幅1820mm、全高1438mmで、従来モデルに対して65mm長く、10mm幅広く、9mm低くなっている。ステーションワゴンは、先代はセダンより全長が17mm長かったが、新型は全長と全幅はセダンと共通で、全高は従来モデルより7mm低い1455mmだ。ホイールベースは、セダン、ステーションワゴンとも2865mmで、従来から25mm延長されている。なおCd値はセダンが0.24、ステーションワゴンは0.27で従来と同じだ。

結果、室内空間は広がり、後席はレッグルームが21mm、肘周りは22mm、肩周りは13mm、それぞれ従来モデルから拡大。前席も肘周りが22mm、肩周りは26mm、それぞれ広がった。特に後席の足元に従来以上の余裕が生まれた点は歓迎すべきポイントである。

ボディサイズの拡大は、ラゲッジ容量にも寄与している。新型は、セダンは455Lで従来通りだが、ステーションワゴンは標準時で490L、最大で1510Lと、従来モデルからそれぞれ30L大きくなっている。


ドライバーWeb編集部・青山

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