2021/02/20 コラム

わずか12台の生産!? スズキの幻の電気自動車「EVエブリイ」って何だ?

わずか12台、わずか3日間だけ生産された



リコール情報を見ていたら見慣れない名前のクルマを発見した。その名も「EVエブリイ」。2013年1月24日に三菱自動車からリコールが届けられた案件で、「アイミーブ」、「ミニキャブミーブ」に混じって、スズキ「EVエブリイ」というモデルが公表されている。

型式はミニキャブミーブの「ZAB-U67V」に対して、EVエブリイは「ZAB-U87V」となっており、リコールの内容から推測すると、ミニキャブミーブのスズキ版というべきクルマのようだ。2012年2月15日から2月17日の3日間だけ生産され、12台がリコールの対象となっている。なお、2014年8月28日に届け出された別のリコールでも2台(2012年2月17日生産)が対象になっている。




●三菱ミニキャブミーブ

過去の発表資料を調べていくと、2011年11月22日に三菱自動車がスズキ向けにミニキャブミーブをOEM供給する協議を進めると公表している。リリースには「OEM供給内容の詳細は、今後協議を経て決定されるが、三菱自動車はスズキに対して2012年2月より供給を開始し、2012年度より本格的に供給することを計画している」とある。「量産効果を高め、製造コストの削減や生産性の向上を図る」とその目的についても記載されていた。

リコール対象車が2012年2月に生産されたことを考えると、ミニキャブミーブのOEM車として生産された可能性が高い。しかし、このOEM供給は一般向けには実現していないので、12台生産したところで中止になったと思われる。「ZAB-U87V」という独自の型式が与えられていることから、国土交通省による型式の認証も済んでいたはずである。写真は残念ながら手元にはないが、おそらく市販に向けてエンブレムもスズキのものが装着されていたはずである。

さて、この12台の「EVエブリイ」の行方は? 一部情報では販売会社で試験的に使われたという話がある。いずれにしても、「EVエブリイ」の量産市販モデルは世に出てこなかった。事業性を慎重に判断した結果だろうか?


●こちらは、もともとスズキが自社開発したEV「エブリイ電気自動車」。1999年8月に発売された。型式はGD-DA52V改、LE-DA62V改、GBD-DA64V改だった。これとの重複を避けるため、三菱自動車からのOEM車の名称はEVを頭に配置して「EVエブリイ」としたとみられる

〈文=ドライバーWeb編集部〉

ドライバーWeb編集部

RECOMMENDEDおすすめの記事

RELATED

RANKING