2021/02/04 新車

マツダMX-30 EVモデルは何がイイの? 走りだよ!



MX-30 EVモデル

EVで極めた!? 専用制御のe-GVCプラス

バッテリーの床下搭載がもたらす低重心を含め、ハードウェアの基本性能はもちろん向上している。そのうえで、ここでも重要な役割を果たしたのがEVならではの車両運動制御。エレクトリックGベクタリングコントロールプラス(e-GVCプラス)だ。

エンジン車のGVCはアクセルオンのままステアリングを切り込む際、エンジントルクをわずかに落として前輪の荷重を増やし、ステアリングレスポンスを高める。それがエンジンでなくモーターなら、トルクダウンの速度や量は設定が自由自在。さらにはコーナー進入のアクセルオフでも、回生によってトルクダウンと同じ効果が得られる。

またコーナー脱出では、モーターの微細なトルクアップによって荷重を後輪に移し、旋回挙動を安定させることが可能だ。ステアリングを素早く戻す際、ブレーキ制御でリヤの挙動変化を抑えるGVCプラスもエンジン車と同じく搭載。EVモデルはモータートルクと協調で作動する。

このように、e-GVCプラスによって荷重移動を自在かつ緻密にコントロールし、前後・左右・上下方向のシームレスなG変化を実現。MX-30 EVモデルはEVのダイナミック性能に秘めた可能性と新たな魅力をまざまざと示した。現在市販されているEVをすべて試したわけではないが、まるで心が洗われるように気持ちいいと感じたのは、これが初めて。いつまでも走っていたい衝動に駆られる。

ドライバーWeb編集部

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