2021/01/23 モータースポーツ

【WRC 2021開幕!】トヨタのエヴァンスとオジエが1-2体制を築く。“若武者”勝田は総合8位を走行中【ラリー・モンテカルロ Day1,2】

●2020年ドライバーズランキング2位のエルフィン・エヴァンスが総合首位を奪う


WRC 2021 第1戦

第89回 ラリー・モンテカルロ 2021

日時:1月21~24日

サーフェイス:ターマック/スノー/アイス

SS総走行距離:257.64km(SS数14)

サービスパーク:ギャップ




WRC 2021の開幕戦、ラリー・モンテカルロは8本のSSを終え、TGR(トヨタGAZOOレーシング)のエルフィン・エヴァンスが総合首位に浮上。同じくTGRのセバスチャン・オジエが2位につけている。唯一の日本人ドライバー、勝田貴元は総合8位。

開幕戦はシーズン最難関ラリーのモンテカルロ


2021年のWRCが開幕した。今年も伝統のモンテカルロからシーズンのスタートだ。110周年を迎えたラリー・モンテカルロもコロナウイルスの影響を受け、アイテナリーの変更を余儀なくされ大幅にルートを短縮。SS総走行距離は300kmに満たない257.64kmで争われる。

今シーズンの注目ごとのひとつに、タイヤサプライヤーの変更があげられる。WRカーに供給されるタイヤがミシュランからピレリへ変更されたのだ。以前ならシーズン前のテストでタイヤの性能を十分に見ることもできたが、今年はコロナウイルスの影響で事前のテストが十分に行われずにシーズンがスタートしてしまっている。

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●ヒョンデ i20クーペ WRCを駆る2019年のドライバーズチャンピオン、オィット・タナックが初日を首位で終える

シーズン最難関とも呼ばれる、モンテカルロの路面はドライターマックが基本ではあるが、冬のアルプスを走るため路面状況がドライ、ウェット、スノー、アイスと目まぐるしく変化することが特徴だ。スタート前のタイヤ選択は、ある意味クルーのギャンブルでもあるのだが、ピレリへの変更が正解を選ぶことを一層難しくする可能性が高い。

ラリーは例年通り、木曜からスタート。デイ1は2つのSSを走行した。2本とも20kmオーバーの長めのステージで、路面は雨の影響でウェット。この2本のステージでトップタイムを奪ったのは、昨年壮絶なコースアウトでリタイヤした、ヒョンデのオィット・タナックだった。2位にはタナックの速さに唯一ついていけた、TGRのカッレ・ロバンペラが3.3秒差で続く。しかし、翌日のデイ2ではこの2人が霞んでしまうほど速さを見せたドライバーがいた。

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●若手No.1の実力を持つ“フライングフィン”カッレ・ロバンペラは総合4位


“モンテマイスター”が本領を発揮


デイ2はこのラリーで走行距離が最長となる日。ここが勝負の分かれ道だとスパートをかけたのは、モンテカルロ歴代最多の7勝の記録を持ち、ホストタウンのギャップが地元でもあるTGRのオジエだった。夜明け前のスタートとなりライトポッドを装着して出発したこの日のオープニングステージSS3でオジエはベストタイムを刻む。その後SS4、5と午前中の3ステージすべてをベストタイムで終えたオジエは、前日の総合5位から一気に首位へジャンプアップを果たす。

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●2020年の王者、セバスチャン・オジエは初日のブレーキトラブルによる遅れを取り戻すべきスパート。総合5位から2位にポジションアップを果たす

2位で続いたのはTGRのエヴァンス。しかし、午後のループの1本目SS6でオジエが痛恨のパンク。トップタイムを奪ったエヴァンスから34.7秒遅れの12番手タイムで、総合首位もエヴァンスと入れ替わる。この日最後のSS7をベストタイムで終えたオジエは、最終的に総合2位にまでポジションを上げることに成功した。

総合3位はヒョンデのタナック、4位はTGRのロバンペラと前日の1、2位が続く。総合5位はヒョンデのティエリー・ヌービル。6位には同じくヒョンデのダニ・ソルドが続いている。

TGR勢とヒョンデ勢の明暗はタイヤ選択で分かれたようだ。TGRのドライバーたちが口々に「グラベルクルーに感謝している」とゴール後にコメントしていることからもわかるが、スタート前にステージを下見して情報を伝えるグラベルクルーが、より正確な情報を伝えていたようだ。その情報に基づいてタイヤ選択をしたTGR勢が、速かったということなのだろう。


勝田貴元も総合順位を上げる


唯一の日本人ドライバーとして今季フル参戦している勝田貴元も、そのひとり。元TGRのワークスドライバーでもあるユホ・ハンニネンをグラベルクルーに迎えた勝田も、ゴール後に感謝のコメントを残している。前日の総合12位から8位にまでポジションアップを果たし、SS7では4番時計もマークして速さを見せている。自身3回目、WRカーでは昨年に続いて2回目となるモンテカルロで、いい結果が残せるか。本人は「まだまだ勉強中」とコメントしているが、時にトップドライバーをも上まわるその天性の速さに期待したい。

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●期待の“若武者”勝田貴元は今季よりWRC全戦に参戦。天性のスピードに期待大だ!

ラリーはデイ3に3本、デイ4に4本の計7本のSSを残している。モンテマイスターのオジエが、史上最多の8勝目を飾ることができるか。誰がシーズン最初の勝利をあげるか。注目だ。

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<写真=Redbull/TGR 文=ドライバー編集部・青山>




ドライバーWeb編集部・青山

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